V2Hとは?EVを蓄電池代わりに使う仕組み・太陽光・補助金【2026年】

V2HでEVを家庭用蓄電池のように活用する仕組みと、太陽光発電との連携・停電時の給電・補助金の確認ポイントをまとめたイメージ【2026年】
情報確認日:2026年8月13日

電気自動車(EV)を持っている方や購入を検討している方の中には、「EVの大きなバッテリーを家庭用蓄電池のように使えないか」と考える方もいると思います。

対応するEV・PHEVとV2H充放電設備を組み合わせれば、車に蓄えた電気を自宅で使うことができます。 ただし、すべてのEVで使えるわけではなく、車種・V2H機器・太陽光設備との組み合わせ確認が必要です。

EVは移動する車でもあるため、家庭用蓄電池とは使い勝手が違います。V2Hだけでよい家庭もあれば、据置型の家庭用蓄電池を併用した方が使いやすい家庭もあります。

このページでは、V2Hの仕組み、太陽光との連携、家庭用蓄電池との違い、対応車の確認方法、費用、停電時の考え方、2026年の補助金まで整理します。

V2Hとは?EVの電気を自宅で使う仕組み

V2Hは「Vehicle to Home」の略で、EVやPHEVなどの車両と住宅の間で電気をやり取りする仕組みです。

次世代自動車振興センターでは、V2H充放電設備を、EV・PHEVへの充電と、EV・PHEVなどから施設への放電・給電ができる装置として説明しています。

設備主な電気の流れできること
一般的なEV充電設備住宅 → EVEVを充電する
V2H住宅 ⇔ EVEVへの充電に加えて、EVから住宅へ給電する

V2Hを利用すると、走行していない時間のEVを住宅のエネルギー設備として活用できます。

電気自動車は家庭用蓄電池代わりになる?

V2Hに対応するEVであれば、車の駆動用バッテリーを住宅へ給電するために利用できます。

車種によっては、一般的な家庭用据置蓄電池より大きなバッテリーを搭載しています。

ただし、EVには家庭用蓄電池にはない大きな違いがあります。

EVで外出している間は、住宅の蓄電池として使えません。
V2Hを利用するには、対応車両が自宅にあり、V2H設備へ接続できる状態であることが前提になります。

V2Hだけでも使いやすい家庭

  • EVが自宅にある時間が長い
  • 太陽光の余剰電力をEVへ充電したい
  • 停電時にEVの電気を住宅で利用したい
  • EVの充電残量を住宅用にも活用したい

家庭用蓄電池との併用も考えたい家庭

  • 昼間はEVで通勤している
  • EVが外出中でも太陽光の余剰電力を貯めたい
  • 停電時も車を外出に使える状態にしておきたい
  • 住宅用のバックアップ電源を常時確保したい

太陽光発電とV2Hを組み合わせるとどうなる?

太陽光発電とV2Hを連携できるシステムでは、日中に発電した電気をEVへ充電し、必要な時間にEVから住宅へ給電できます。

1

太陽光発電

日中に住宅で電気を発電します。

2

住宅で自家消費

まず照明、空調、家電など住宅で使用します。

3

余った電気をEVへ

システム構成に応じて、太陽光の余剰電力をEVへ充電します。

4

必要な時間に住宅へ給電

夕方・夜間などにEVの電気を住宅側へ戻して利用します。

太陽光発電があれば、どのV2Hでも同じように連携できるわけではありません。既設パワーコンディショナ、V2H機器、車両、停電時の動作など、システム全体の適合確認が必要です。

昼間にEVが家にいない場合

通勤などで昼間にEVを使用している場合、太陽光が最も発電している時間にEVへ直接充電できません。

このような家庭では、太陽光+家庭用蓄電池+V2Hを連携させる方法もあります。製品によっては、昼間の余剰電力を家庭用蓄電池へ貯め、EV帰宅後に活用できるシステムがあります。

今の太陽光と、購入予定のEVはV2Hでつながる?

車種、年式、既設の太陽光・パワコン、駐車位置などによって確認内容が変わります。見積もり前に条件を整理できます。

EV・太陽光・V2Hの組み合わせを相談する

対応可否や必要な機器は、車両・住宅設備によって異なります。

V2Hと家庭用蓄電池の違い

比較V2H+EV家庭用蓄電池
電気を貯める場所EV・PHEVの駆動用バッテリー住宅に設置する据置蓄電池
容量車種によって異なる製品によって異なる
外出時車と一緒にバッテリーも外出する常に住宅にある
走行にも使用するしない
必要設備対応EV+V2H設備+電気工事蓄電システム+電気工事
太陽光との連携システム構成を確認製品・パワコン構成を確認

「EVがあるなら家庭用蓄電池は不要」「V2Hより家庭用蓄電池の方がよい」という一律の答えはありません。

車を使う時間と住宅で電気を使う時間を照らし合わせて考えると選びやすくなります。

V2Hの対応車種はどう確認する?

2026年現在、V2H利用を公式に案内しているEV・PHEVがあります。

メーカー公式にV2H利用を確認できる車種例確認時の注意
日産リーフ、サクラ、アリアなど車種・仕様とV2H機器の適合を確認
トヨタbZ4Xなど接続確認済みV2H機器を確認
三菱アウトランダーPHEVなど車両型式と対応V2H機器を確認
この表だけで機器を決めないでください。
対応状況は車種・年式・型式・V2H機器によって変わります。購入前に自動車メーカーとV2Hメーカー双方の最新接続情報を確認してください。

次世代自動車振興センターでも、現在の補助対象V2H充放電設備一覧を公開しています。

V2Hの費用は何を確認すればいい?

V2Hは本体価格だけで総額を比較しない方が分かりやすいです。

見積もりで確認したい項目

  • V2H充放電設備本体
  • 本体の設置・基礎工事
  • 電気配線工事
  • 分電盤・関連機器の工事
  • 駐車位置までの配線距離
  • 既設太陽光との連携工事
  • パワーコンディショナの交換が必要か
  • 申請・系統連系等に関する費用
  • 補助金を利用した場合の最終負担額

同じV2H機器でも、住宅側の既存設備や駐車場との距離によって工事内容が変わります。

そのため「V2Hは○万円」と本体だけで判断せず、補助金適用前・適用後の総額を見積書で確認してください。

V2Hを停電対策として使う場合

次世代自動車振興センターは、V2Hの放電・給電機能が、災害などによる停電時のレジリエンス向上につながるとしています。

ただし「EVなら何日間使える」と固定して考えない方が安全です。

停電時に使える時間を左右するもの

  • 停電発生時のEVバッテリー残量
  • 住宅へ放電できる電力量
  • V2Hの自立出力
  • 停電時に使用する家電
  • 100V・200V家電の使用条件
  • 太陽光発電から再充電できるシステムか
  • 天候
  • 車を移動に使うために残しておく電力量

車を使うための残量も必要

V2HではEVの電気をすべて住宅で使えばよいわけではありません。

災害時にEVで移動する可能性がある家庭では、走行用の電力を残す運用も必要です。

停電中に太陽光からEVへ充電できるか

これはシステムによって違います。

太陽光・V2H・家庭用蓄電池を統合した製品には、停電時にも太陽光でEVや蓄電池へ充電できるものがあります。

「太陽光+V2Hだから停電中も必ず再充電できる」と考えず、候補システムの停電時動作を事前に確認してください。

2026年のV2H補助金|8月13日時点で受付中

2026年8月13日現在

令和7年度補正予算の「V2H充放電設備の導入補助金」は申請受付中です。

次世代自動車振興センターは、V2H充放電設備・外部給電器の事業について、2026年8月10日時点で予算残額が約15億円になったと公表しています。

受付期限は2026年9月30日ですが、予算額に達した場合は期限前でも受付終了となります。

補助対象となるV2H機器や補助金交付額は、次世代自動車振興センターが公開する対象設備一覧で確認できます。

補助金を使う場合、発注・工事を先に進めないでください。
現在の制度では、V2H設備の発注・工事着工前に交付申請を行い、交付決定後に発注・工事を開始する必要があります。
1

対象V2Hを確認

候補機器が補助対象設備になっているか確認します。

2

見積もり・必要書類を用意

車両、設置場所、工事内容など申請条件を確認します。

3

交付申請

発注・着工より前に申請します。

4

交付決定

交付決定通知を確認します。

5

発注・工事

交付決定後に設備を発注し、工事を開始します。

自治体独自のV2H補助制度が設けられている地域もあります。国制度との併用可否、対象車両、設備、申請時期は自治体ごとに異なるため、住所をもとに個別確認が必要です。

V2Hについてよくある質問

EVがあれば家庭用蓄電池は不要ですか?

必ずしも不要ではありません。EVが自宅にある時間が長い家庭ではV2Hだけで運用しやすい場合があります。一方、日中にEVで通勤している場合は、太陽光が発電している時間に車がありません。住宅用バックアップ電源を常時確保したい場合などは、家庭用蓄電池との併用も検討します。

V2Hを付ければ電気代は半額になりますか?

一律に半額になるとは言えません。太陽光の発電量、EVの在宅時間、走行距離、家庭の電力使用量、料金プラン、充放電設定などによって変わります。自宅のデータを使ったシミュレーションで確認してください。

V2HでEVのバッテリーは劣化しますか?

駆動用バッテリーは使用や時間経過によって劣化しますが、「V2Hを使うと年間○%余計に劣化する」という共通値で判断することはできません。車種ごとの取扱説明書、保証条件、推奨される充放電方法を確認してください。

停電時にEVの電気は何日使えますか?

車種と残量、使用する家電、V2Hの出力などで変わります。さらに災害時は車で移動するための電力も必要です。「○日」と固定せず、停電時に残したい走行距離と使用したい家電から考えてください。

太陽光があれば停電中でもEVへ充電できますか?

システムによって異なります。停電中も太陽光からEVへ充電できる製品・構成がありますが、すべての太陽光+V2Hで同じ動作になるわけではありません。既設パワコンとV2Hを含めて停電時の動作を確認してください。

V2Hの補助金は今も申請できますか?

2026年8月13日時点では、国の令和7年度補正予算V2H充放電設備補助金は受付中です。ただし予算到達で早期終了します。8月10日時点ではV2H・外部給電器事業の予算残額が約15億円と公表されています。申請前に最新状況を確認してください。

補助金を使うなら、先にV2Hを注文してもいいですか?

現在の国制度では、発注・工事着工前に交付申請を行い、交付決定後に発注・工事を開始する必要があります。補助金を利用する予定なら、契約や工事を進める前に申請条件を確認してください。

まとめ|V2Hは「大容量」だけでなく車の使い方で判断する

V2Hを使えば、対応するEV・PHEVの駆動用バッテリーを家庭へ給電できます。

太陽光の余剰電力をEVへ貯めたり、停電時のバックアップ電源として活用したりできる点は大きな特徴です。

V2Hを検討するときの確認項目

  • 所有・購入予定の車がV2Hに対応しているか
  • 候補V2H機器と車両の接続確認が取れているか
  • EVが自宅にいる時間
  • 太陽光との連携方法
  • 停電時に太陽光からEVへ充電できるか
  • 停電時に使いたい家電と必要出力
  • 走行用に残しておきたいバッテリー量
  • 家庭用蓄電池を併用する必要があるか
  • V2H本体と工事を含む総額
  • 申請時点で利用できる補助制度

V2Hが自宅に合うかは、EVのバッテリー容量だけでは決まりません。車をいつ使うか、太陽光があるか、停電時に何を動かしたいかまで確認すると判断しやすくなります。

自宅ではV2Hと家庭用蓄電池、どちらが合う?

現在の車種・購入予定車、太陽光設備、電気の使い方、補助金の利用希望などから、確認しておきたい条件を整理できます。

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対応車・設備・補助金額・工事内容は、車種・住所・住宅設備・申請時期によって異なります。