IWATE SOLAR GUIDE 2026
2026年8月9日更新|公的機関の公開情報から確認岩手県で太陽光発電を考えるときは、「県からいくら出るか」だけでなく、新築か既築か、住んでいる市町、FITを使うかまで見た方が分かりやすいです。
2026年度、岩手県には新築の高性能住宅を対象にした「いわてZEH+」の県制度があります。一方、既存住宅への一般的な太陽光設置では、盛岡市・北上市・一関市・遠野市・宮古市など、市町独自の制度を確認することが重要です。
しかも制度の条件は同じではありません。一関市の住宅用制度ではFIT利用が条件ですが、宮古市の脱炭素先行地域の制度ではFIT・FIP認定を取得しないことが条件です。契約や工事を始めてよい時期も市によって異なります。
SOLAR & SNOW CONDITIONS
岩手県の太陽光|内陸と沿岸で日照・雪の条件が違う
気象庁の1991〜2020年平年値では、盛岡の年間日照時間は1,686.3時間、降雪の深さ合計は209cmです。
一方、宮古は年間日照時間1,876.2時間、降雪の深さ合計91cmです。岩手県は面積が広く、内陸と沿岸で気象条件が同じではありません。
そのため、「岩手県は雪が多いから」「沿岸だから発電する」と県単位で決めず、屋根の向き・傾斜、周囲の影、積雪条件、設備容量などを住宅ごとに確認します。
「岩手県なら年間○kWh」とは書きません
実際の発電量は設置場所や屋根条件で変わります。このページでは固定の発電量や回収年数を置かず、設置前に確認すべき条件を整理します。
PREFECTURE PROGRAM
岩手県の県制度|新築なら「いわてZEH+」を確認
2026年度の岩手県の家庭向けページで確認できる太陽光関連の県制度として、新築戸建て住宅向けの「いわて省エネルギー住宅建設推進事業費補助金」があります。
これは太陽光パネルだけを後付けする一般的な補助ではなく、ZEHを上回る省エネ性能を持つ新築住宅を対象に、断熱性能・太陽光・HEMS・蓄電池などを組み合わせて支援する制度です。
- 太陽光発電設備は必須
- 太陽光は7万円/kW・上限35万円
- HEMSは補助率2/3・上限6万6千円
- 蓄電池は選択、補助率1/3・上限35万7千円
- FIT・FIPの認定は取得できない
- 県産木材の使用や高い断熱性能など、住宅全体の要件あり
受付期間は2026年5月18日から12月4日まで。7月末時点で募集予定19戸に対し9戸の申請受付と公表されています。ただし、予算へ達すれば早く終了します。
「岩手県の太陽光補助は35万円」とだけ覚えない
35万円は新築ZEH+制度に含まれる太陽光部分の上限です。一般の既存住宅へ太陽光だけを追加するケースと同じ制度ではありません。既築住宅では、まず市町の制度を確認します。
新築?既築?市町制度?
住所と住宅条件から、確認する制度を整理します
お住まいの市町・新築か既築か・太陽光や蓄電池の検討状況から、公的機関の公開情報を確認します。
岩手県の補助制度を無料で確認する補助金情報の確認だけでも大丈夫です
CITY PROGRAMS
市の補助制度の代表例|FIT・設備構成・申請順序まで違う
岩手県内には住宅用太陽光や蓄電池を支援する市独自制度があります。ここでは違いが分かりやすい4市だけを紹介します。全市町村の金額や残予算をここで出し切らず、実際の住所ごとに確認します。
| 自治体 | 太陽光 | 蓄電池等 | 主な確認点 |
|---|---|---|---|
| 盛岡市 2026年度受付期間中 | 1.4万円/kW 上限5.6万円 | HEMS 上限1.4万円 | 市内事業者による施工。交付決定後に着工。申請多数時は抽選。蓄電池ではなく太陽光+HEMSの制度。 |
| 北上市 受付期間中 | 新築2万円/kW・上限19.8万円 既築3万円/kW・上限29.7万円 | 2万円/kWh 上限20万円 | 太陽光と蓄電池をセットで設置。市内施工業者。設備設置前に申請・交付決定が必要。 |
| 一関市 受付期間中 | 2万円/kW 上限10万円 | 2万円/kWh 上限10万円 | この住宅用制度の太陽光はFIT利用が条件。市内施工業者。契約後〜工事着手前に申請し、交付決定後に着工。 |
| 宮古市 対象区域に注意 | 脱炭素先行地域:導入価格の2/3 | 蓄電池・EMS:導入価格の3/4 | 対象区域限定。太陽光・蓄電池・EMSを基本セットで導入。FIT・FIP不可。宮古新電力の指定電力メニュー等の条件あり。 |
岩手県は「FITを使うか」を最初に確認したい
一関市の住宅用制度ではFIT利用が条件ですが、宮古市の脱炭素先行地域や県の新築ZEH+ではFIT・FIP認定を取得しないことが条件です。同じ県内でも制度設計が異なるため、補助額だけで選ばないことが大切です。
MORIOKA
盛岡市|太陽光+HEMS。申請が多い場合は抽選
盛岡市の2026年度住宅用太陽光発電システム等設置費補助金は、太陽光が1.4万円/kW・上限5.6万円です。太陽光と連携して同時設置するHEMSは上限1.4万円です。
申請受付期間は2026年4月1日から2027年1月29日までですが、申請者が多い場合は抽選を行います。2026年度は複数回に分けて抽選を実施しており、第3回の結果公表は8月13日予定です。
- 自ら所有・居住する市内の一戸建て住宅
- 市内に事務所・事業所を持つ事業者による設置工事
- 交付決定前に着工すると補助対象外
- 過去に同補助金の交付を受けていないこと
受付期間が長く設定されていても、着工日の余裕や抽選日程があります。工事日から逆算して確認してください。
KITAKAMI
北上市|新築と既築で太陽光の補助額が違う
北上市の「住宅用おひさまパワー活用設備設置費補助金」は、太陽光と蓄電池をセットで設置する制度です。
太陽光は新築住宅が2万円/kW・上限19万8千円、既築住宅が3万円/kW・上限29万7千円。蓄電池は2万円/kWh・上限20万円です。
市内に事業所を持つ施工業者による施工が必要で、設備を設置する前に申請し、交付決定を受ける必要があります。申請期間は2027年2月26日までですが、状況によって早期終了する場合があります。
APPLICATION TIMING
申請のタイミング|岩手県内でも「工事前」と「工事後」がある
補助金の申請は、すべて「契約前」や「工事前」とは限りません。
盛岡市・北上市などは交付決定前の着工に注意が必要で、一関市は契約後から工事着手前の期間に申請します。
一方、遠野市の2026年度スマートエコライフ推進事業は、太陽光2万円/kW・上限7万円、蓄電池は対象経費1/3または7万円の低い方で、申請手続き自体は工事完了後または引渡し後です。ただし市は工事着工前の事前相談を受け付けています。
「補助金は必ず工事前申請」と決めつけない
制度によって申請のタイミングが違います。逆に、工事前申請が必要な制度で先に着工すると対象外になることがあります。見積もりが出た段階で、対象制度の順番を確認するのが安全です。
BATTERY
蓄電池|単独で対象になるか、太陽光とセットかを確認
岩手県内の蓄電池補助も、市によって考え方が違います。
- 北上市:太陽光と蓄電池をセットで設置
- 一関市:住宅用新エネルギー制度で蓄電設備を対象
- 遠野市:太陽光と連携する家庭用蓄電システムを対象
- 宮古市の脱炭素先行地域:太陽光・蓄電池・EMSのセットが基本
蓄電池の補助額だけでなく、既設の太陽光へ後付けできる制度か、新しい太陽光と一緒に入れる必要があるかを確認します。
国のDR家庭用蓄電池補助は現在公募終了
令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日に交付申請額が予算へ達したため公募終了しました。事務局は公募再開の予定はないと案内しています。
BEFORE APPLICATION
申請前に確認する5つ|岩手県は制度の違いが大きい
岩手県では「見積もり → 制度確認 → 契約・工事」の前に一度止まる
制度の条件差が大きいため、補助額を見てから工事を進めるのではなく、見積もり内容が決まった段階で、どの制度に合うかを確認してください。
HOW TO COMPARE
見積もり比較|寒冷地では補助金以外も確認
- 太陽光パネルとパワコンの型番・容量
- 屋根材・勾配・設置面積・周囲の影
- 積雪条件を踏まえた設置方法
- 新築か既築か
- FIT・FIPを利用する計画か
- 蓄電池を付ける場合の容量と設備構成
- 施工業者の所在地条件を満たすか
- 補助金が使えなかった場合の契約条件
- 申請手続きをいつ、誰が行うのか
FAQ
岩手県の太陽光発電でよくある質問
岩手県から住宅用太陽光の補助金は出ていますか?
2026年度は、新築の高性能住宅を対象にした県の「いわてZEH+」制度があり、太陽光発電設備は必須項目として7万円/kW・上限35万円です。既存住宅への一般的な太陽光設置では、市町の独自制度も確認してください。
盛岡市の太陽光補助はいくらですか?
2026年度は1.4万円/kW・上限5.6万円です。太陽光と同時に設置するHEMSは上限1.4万円です。申請者が多い場合は抽選があります。
北上市は太陽光だけでも補助対象ですか?
2026年度の「おひさまパワー活用設備設置費補助金」は、太陽光発電システムと蓄電システムをセットで設置する場合が対象です。
一関市ではFITを使っても補助金を受けられますか?
2026年度の住宅用新エネルギー設備導入促進費補助金では、太陽光発電設備はFITを利用することが要件です。自家消費型向けには別制度が案内されているため、計画に合う制度を確認してください。
宮古市は補助率が高いと聞きましたが、市内全域が対象ですか?
制度によります。2026年度に受付中の脱炭素先行地域向け制度は対象区域が定められており、太陽光・蓄電池・EMS、電力契約など複数の条件があります。
補助金は必ず工事前に申請しますか?
制度によって違います。盛岡市・北上市などは工事前の交付決定が重要ですが、遠野市のスマートエコライフ推進事業は工事完了後または引渡し後に申請します。契約・工事前に対象制度の手順を確認してください。
国の蓄電池補助金は今も申請できますか?
令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日に予算へ達したため公募終了しています。事務局は公募再開の予定はないと案内しています。
SUMMARY
まとめ|岩手県は「新築・住所・FIT・申請順序」を先に確認
- 新築高性能住宅では県の「いわてZEH+」を確認
- 県ZEH+の太陽光は7万円/kW・上限35万円
- 既存住宅では市町独自制度の確認が重要
- 盛岡市は太陽光+HEMS、申請多数時は抽選
- 北上市は太陽光+蓄電池セット、新築・既築で補助額が違う
- 一関市の住宅用制度ではFIT利用が条件
- 宮古市の脱炭素先行地域制度ではFIT・FIP不可
- 申請時期は工事前・契約後〜着工前・工事後など制度ごとに違う
- 盛岡と宮古では日照・降雪の平年値にも差がある
- 国のDR家庭用蓄電池補助は2026年5月29日に公募終了
岩手県では、県の補助金だけを調べても自宅に合う制度は分かりません。新築か既築か、住んでいる市町、FITを利用するか、太陽光と蓄電池をどう組み合わせるかで見る制度が変わります。契約や工事を進める前に、条件を一度整理しておくと安心です。
岩手県内の市町まで確認
あなたの条件で、現在確認すべき制度を整理します
住所・住宅条件・太陽光/蓄電池の検討状況から、公的機関の公開情報を確認します。まず補助金情報だけ受け取ることもできます。
岩手県の補助制度を無料で確認する補助金の調査・相談は無料です
・岩手県「令和8年度脱炭素に係る補助事業等について《家庭編》」
https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/gx/1073104/1072832.html
・岩手県「令和8年度 いわて省エネルギー住宅建設推進事業費補助金」
https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/kenchiku/kojin/hojo/1073811.html
・盛岡市「住宅用太陽光発電システム等設置費補助金(令和8年度)」
https://www.city.morioka.iwate.jp/kurashi/kankyo/kankyokatsudo/1034275.html
・北上市「令和8年度住宅用おひさまパワー活用設備設置費補助金」
https://www.city.kitakami.iwate.jp/life/kurashi_tetsuduki/kankyo_gomi_pet/kankyo/1/10151.html
・一関市「住宅用新エネルギー設備導入促進費補助金」
https://www.city.ichinoseki.iwate.jp/archive/contents-180547
・宮古市「脱炭素先行地域 宮古新電力再エネ電力供給促進事業費補助金」
https://www.city.miyako.iwate.jp/gyosei/soshiki/energy_suishin/2/1/1286.html
・遠野市「令和8年度 遠野市スマートエコライフ推進事業」
https://www.city.tono.iwate.jp/index.cfm/45,34796,247,html
・気象庁「盛岡 平年値(年・月ごとの値)」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=33&block_no=47584
・気象庁「宮古 平年値(年・月ごとの値)」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=33&block_no=47585
・SII「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」
https://dr-battery.sii.or.jp/r7h/
※制度内容・受付状況・予算残は変更される場合があります。契約・発注・工事前に、県・各市町・制度運営主体の最新案内をご確認ください。
