FIT制度とは?【2026年版】住宅用太陽光の売電価格・10年後・増設時の注意

FIT制度とは?2026年版の住宅用太陽光の売電価格・10年後・増設時の注意点を解説する図解

FIT SYSTEM 2026

2026年8月9日更新|公的機関の公開情報から確認

FIT制度は、再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定めた価格・期間のルールに基づいて買い取る仕組みです。

住宅用太陽光でまず知っておきたいのは、「昔の42円から今はいくらになったか」より、これから新しく認定を受ける10kW未満の設備に、どの条件が適用されるかです。

2026年度|住宅用太陽光10kW未満のFIT

2026年度は「初期投資支援スキーム」が適用され、買取期間10年間の中で価格が2段階に分かれます。

※2025年度上半期は15円/kWhでしたが、2025年度下半期から初期投資支援スキームへ移行しています。すでに認定を受けている設備は、認定された時期・内容に応じた条件を確認してください。

認定時期・容量・増設の有無で確認

うちの太陽光は、何円のFITが適用される?

新設か既設か、設備容量、認定時期、増設予定などを確認し、公的機関の公開情報から現在の条件を整理します。

自分のFIT条件を無料で確認する

まだ設置を決めていない段階でも確認できます

BASIC

FIT制度の仕組み|住宅用は「余った電気」が買取対象

FITは2012年に始まった固定価格買取制度です。再生可能エネルギーの普及を進めるため、再エネ特措法に基づいて運用されています。

住宅の屋根に設置するような10kW未満の太陽光発電では、自宅で使った後の余剰電力が買取対象です。発電した電気をすべて売る仕組みではありません。

住宅用FITで押さえるのは3つ

  • 10kW未満の住宅用太陽光は、余剰電力が買取対象
  • 買取価格と期間は、制度上定められた条件に基づく
  • 新しく認定を受ける条件は年度ごとに確認する

「電力会社が必ず買うから、売れないリスクはゼロ」とは書きません

FITには買取義務の仕組みがありますが、実際に売電するには認定や系統接続など必要な手続きがあります。契約前は「何円か」だけでなく、認定・接続まで含めて確認します。

PRICE

2026年度の売電価格|最初の4年と、その後6年で分かれる

1〜4年目は24円/kWh

2026年度の住宅用10kW未満では、最初の4年間が24円/kWhです。国は、屋根設置太陽光の導入を進めるため、初期の投資回収を早める価格設定としてこの仕組みを導入しています。

5〜10年目は8.3円/kWh

5年目から10年目は8.3円/kWhです。10年間ずっと24円で買い取られるわけではありません。

「24円だから必ず得」「8.3円になるから蓄電池が必須」とは決めない

実際の経済性は、発電量、自家消費量、設備費、電気料金、補助制度などで変わります。このページでは固定の回収年数や年間利益は出しません。

APPLICATION

FIT認定の手続き|本人申請も、委任した代行申請もできる

FITを利用するには、再生可能エネルギー発電事業計画の認定が必要です。現在は「再生可能エネルギー電子申請」から手続きを行います。

旧ページでは「基本的に業者が全部やってくれる」としていましたが、制度上は設備設置者本人が申請する方法と、委任を受けた代行事業者が申請する方法があります。

1

設備・契約内容を決める

容量、機器、設置場所など認定申請に必要な情報を整理します。

2

接続関係の手続きを進める

一般送配電事業者との系統接続に必要な手続きを確認します。

3

電子申請で認定を申請

本人申請または委任による代行申請を行います。

4

認定後、条件を確認して運転開始

認定内容、接続、売電契約など必要な条件を確認します。

10kW未満太陽光は、申請から認定まで2〜3か月程度が目安

資源エネルギー庁は、不備がない場合の目安として2〜3か月程度と案内しています。年度末だから必ず○月までに出せば間に合う、と一律には書きません。

PANEL ADDITION

途中でパネルを増設したらFITはどうなる?

増設すると、認定済みの事業計画について変更手続きが必要になる場合があります。ここは旧ページの「増設すると売電価格が変わる可能性がある」だけでは不十分でした。

住宅用10kW未満で重要な例外

資源エネルギー庁のFAQでは、発電設備の出力を増やすと原則として調達価格が変更されますが、10kW未満の太陽光を増設し、変更後も10kW未満である場合は、出力増加を理由とした調達価格の変更はないと案内されています。

ただし、変更する内容に応じて変更認定申請・事前変更届出・事後変更届出のいずれかが必要になるため、増設前に確認してください。

10kWをまたぐ増設や、ほかの認定内容も変わる場合は別

「今5kWだから、あと4kWなら何も手続きしなくていい」という意味ではありません。設備IDと現在の認定内容を確認してから増設計画を進めます。

HOW LONG

FIT制度はいつまで続く?

2026年8月時点では、住宅用10kW未満のFITは現在も制度として運用されています。一方で、新しく認定を受ける設備の価格や条件は年度ごとに設定・見直しされます。

そのため、「FITは○年に必ず終了する」「今の24円・8.3円が今後もずっと同じ」とは案内しません。検討する年度の公表条件を確認してください。

自分の設備の「10年間」と、制度全体の将来は別の話

住宅用10kW未満で認定された設備には、その設備に適用される買取期間があります。一方、新規認定向けの制度設計は将来変更される可能性があります。

SURCHARGE

再エネ賦課金|2026年度は1kWhあたり4.18円

FIT・FIPによる再エネの買取費用の一部は、電気利用者が負担する再エネ賦課金で支えられています。

2026年度の賦課金単価は4.18円/kWhで、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。旧ページの3.49円/kWhは現在の単価ではありません。

「太陽光を付ければ賦課金を取り戻せる」とは考えない

賦課金の負担と、自宅の太陽光による発電・自家消費・売電の収支は別々に確認します。

AFTER FIT

10年後の「卒FIT」|固定価格の買取が終わった後

住宅用10kW未満のFITの買取期間は10年間です。その期間が終わった後は、FITの固定価格での買取は終了します。

その後は、電力会社などが提供する卒FIT向けの買取プランを選ぶ、自宅で使う割合を増やす、蓄電池を検討するなどの選択肢があります。

卒FIT前に確認したいこと

  • 現在の設備がどの認定年度・買取期間か
  • FIT終了後の買取先と現在の条件
  • 昼間と夜間の電気使用量
  • 蓄電池を付ける場合の費用・容量・補助制度

「卒FIT後は6〜10円が一般的」「蓄電池が最も得」と固定しません。買取条件や家庭の電気の使い方はそれぞれ違うためです。

TAX

売電収入に税金はかかる?|「収入20万円以下なら申告不要」ではない

国税庁は、給与所得者が自宅の太陽光発電設備を家庭用として使い、余剰電力を売却する場合、売電による所得は一般に雑所得に該当すると案内しています。

ここで注意したいのは、確定申告の20万円基準は売電の「収入額」ではなく、給与所得・退職所得以外の「所得金額」の合計で見ることです。

給与所得者でも条件によって扱いが変わります

1か所から給与を受け、給与収入2,000万円以下など一定の条件を満たす場合、給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告を要しない場合があります。

ただし、医療費控除などのために確定申告をする場合は、その20万円以下の所得も合わせて申告する必要があります。住民税の扱いも別途確認してください。

事業用、自宅兼店舗、賃貸物件などでは所得区分が異なる場合があります。税金については設備の使い方と所得状況を確認して判断してください。

FIT / FIP

FIPとの違い|住宅用10kW未満を調べているなら、まずFITを確認

FIPは、市場価格に一定のプレミアムを上乗せする別の支援制度です。住宅用10kW未満の一般的な検討では、まずFITの価格・買取期間・認定条件を確認すれば整理しやすくなります。

このページでは住宅用FITを主題にしているため、FIPの市場取引やプレミアム計算までは詳しく扱いません。

FAQ

FIT制度でよくある質問

2026年度の住宅用FITはいくら?

10kW未満は、1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWhです。2026年度は初期投資支援スキームが適用されています。

途中でパネルを増設したら売電価格は変わる?

出力増加は原則として価格変更の対象ですが、10kW未満の太陽光を増設し、変更後も10kW未満なら、出力増加を理由とした価格変更はありません。ただし必要な変更手続きは確認してください。

FIT制度はいつまで続く?

2026年8月時点で住宅用FITは運用されています。将来の新規認定向け価格・条件は年度ごとに設定されるため、「○年で終了」「今の価格がずっと続く」とは断定できません。

FIT認定の申請は業者しかできない?

本人申請も可能です。委任を受けた代行事業者が手続きする方法もあります。10kW未満太陽光は、不備がない場合で申請から認定まで2〜3か月程度が目安と案内されています。

売電収入が20万円以下なら確定申告はいらない?

「売電収入20万円以下」という基準ではありません。一定の給与所得者について、給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下なら所得税の確定申告を要しない場合があります。ほかの所得や申告理由も含めて確認が必要です。

FIT終了後は必ず蓄電池を付けた方がいい?

一律には言えません。卒FIT後の買取条件、昼夜の電気使用量、蓄電池の費用や容量などを見て判断します。

SUMMARY

まとめ|2026年は「24円」だけでなく、認定条件まで確認

  • 住宅用10kW未満のFIT買取期間は10年間
  • 2026年度は1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWh
  • 住宅用10kW未満は自宅で使った後の余剰電力が買取対象
  • 認定申請は本人でも、委任を受けた代行事業者でも可能
  • 10kW未満の増設で変更後も10kW未満なら、出力増加を理由とした価格変更はない
  • 2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWh
  • 卒FIT後の買取価格や蓄電池の必要性は個別に確認
  • 売電の税金は「収入20万円」ではなく所得区分・所得金額を確認

FITは「今いくらで売れるか」だけを見ると分かりにくくなります。新設か既設か、認定時期、設備容量、増設の有無まで確認すると、自分に関係する条件が整理できます。

公的機関の公開情報から確認

自分の設備に適用されるFIT条件を整理します

新設・既設、設備容量、認定時期、増設予定などから、現在確認すべきFIT条件や補助制度を整理します。

FIT条件を無料で確認する

まず制度の確認だけでも大丈夫です

公的機関の公開情報・確認先(2026年8月9日確認)
・経済産業省「FIT・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価」
https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260319004/20260319004.html
・資源エネルギー庁「買取価格・期間等」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
・資源エネルギー庁「制度の概要」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/surcharge.html
・資源エネルギー庁「新規認定申請」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_nintei.html
・資源エネルギー庁「変更認定申請・変更届出・廃止届」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_change_d.html
・資源エネルギー庁「FIT・FIP制度 よくある質問」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_faq.html
・国税庁「自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/44.htm
・国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm

※FIT・FIPの価格、認定条件、申請手続き、税務上の取扱いは設備や状況により異なる場合があります。契約・増設・申告前に最新情報をご確認ください。