見積書を見て、夫が言った。
「210万か……。」
太陽光パネルと蓄電池のセット。黙って電卓を叩いていた妻が顔を上げた。
「東京都の補助金って、142万円出るらしいよ。」──自己負担68万円。その一言で、話は一気に動き出した。
東京都の太陽光補助金は、全国トップクラスの手厚さ。正直、ここまで出す自治体は他にありません。
既存住宅なら太陽光だけで最大45万円。蓄電池を足せば72万円。さらに区の上乗せで合計100万円を超えるケースも珍しくない。
にもかかわらず、補助金を知らずに全額自腹で設置してしまう人や、事前申込を忘れて1円ももらえない人が、今もいる。それはもったいなさすぎる。
この記事では、令和7年度の東京都補助金を「いくらもらえるか」「うちは使えるか」「どう申請するか」の順番で整理しました。
太陽光の補助金額|早見表
結論から見せます。この表だけ見れば、あなたの家がいくらもらえるかの目安がわかる。
▼ 太陽光発電の補助金額(令和7年度)
| 区分 | 容量 | 補助単価 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 既存住宅 | 3.75kW以下 | 15万円/kW | 45万円 |
| 既存住宅 | 3.75kW超 | 12万円/kW | 50kW未満 |
| 新築住宅 | 3.6kW以下 | 12万円/kW | 36万円 |
| 新築住宅 | 3.6kW超 | 10万円/kW | 50kW未満 |
注目してほしいのは、既存住宅の方が新築より補助単価が高いこと。新築は設置義務化で半ば強制だから、インセンティブは既存住宅に手厚くなっている。すでに家をお持ちの方にとっては追い風です。
蓄電池の補助金|12万円/kWhは破格
「蓄電池の補助金がこんなに出るの?」と驚く方が多い。正直、異次元の手厚さです。
▼ 蓄電池の補助金額
| 項目 | 補助額 |
|---|---|
| 蓄電池システム新設 | 12万円/kWh |
| 蓄電池ユニット増設 | 8万円/kWh |
| DR実証参加ボーナス | +10万円 |
一般的な6.0kWhの蓄電池なら72万円。DR参加でさらに10万円加算して82万円。ここまで出す自治体は、東京都以外にない。
経験
去年の申請サポートで、こんなことがありました。蓄電池のDR参加条件を知らずに申請して10万円もらい損ねたお客様がいた。「DR」と言われても何のことかわからないのは当然なんです。こういう細かい条件こそ、プロに任せた方がいい。
3重取りシミュレーション
「制度はわかったけど、うちの場合は合計でいくら?」──一番知りたいのはここですよね。3パターンで計算してみます。
📊 ケース1:既存住宅に4.5kW太陽光のみ
4.5kW × 12万円/kW =
54万円
※3.75kW超のため12万円/kW適用
📊 ケース2:世田谷区の既存住宅に4.5kW太陽光+蓄電池6.5kWh
都の太陽光:4.5kW × 12万円 = 54万円
都の蓄電池:6.5kWh × 12万円 = 78万円
DR参加:+10万円
世田谷区太陽光:3万円/kW × 4.5kW = 13.5万円
合計 155.5万円
※さらに国のDR補助金(最大60万円)との併用も可能
📊 ケース3:葛飾区のTさん(4人家族・既存住宅)の実例イメージ
太陽光4.8kW+蓄電池6.5kWhをセット導入。
都の補助金:太陽光57.6万円+蓄電池78万円+DR 10万円 = 145.6万円
葛飾区:太陽光38.4万円+蓄電池併設加算5万円 = 43.4万円
合計 189万円(自己負担は約50万円)
※実例をもとに構成したシミュレーション
設置費用の相場が200〜250万円として、補助金で150万円以上カバーできる。自己負担が100万円を切る可能性がある。これ、「検討する」ではなく「やらない理由を探す方が難しい」水準ではないでしょうか。
23区の上乗せ補助金一覧
都の補助金に加えて、各区が独自の上乗せをしています。区によって金額差が大きいので、お住まいの区をチェックしてください。
▼ 23区の太陽光補助金(2026年1月時点)
| 区 | 補助額 | 備考 |
|---|---|---|
| 千代田区 | 対象経費の20%(上限125万円) | 都内最高水準 |
| 文京区 | 10万円/kW(上限70万円) | 5kW超は5万円/kW |
| 港区 | 10万円/kW(上限40万円) | |
| 中央区 | 10万円/kW(上限35万円) | エコアクトで15万円/kW |
| 新宿区 | 10万円/kW(上限30万円) | |
| 北区 | 8〜9.6万円/kW(上限24万円) | 区内業者で優遇 |
| 葛飾区 | 8万円/kW(上限40万円) | 蓄電池併設+5万円 |
| 江戸川区 | 7.5万円/kW(上限22.5万円) | |
| 足立区 | 6万円/kW(上限24万円) | 区内業者で7.2万円/kW |
| 江東区 | 5万円/kW(上限20万円) | 蓄電池同時で6万円/kW |
| 品川区 | 5万円/kW(上限20万円) | |
| 台東区 | 5万円/kW(上限20万円) | |
| 墨田区 | 5万円/kW(上限20万円) | |
| 杉並区 | 4万円/kW(上限12万円) | |
| 世田谷区 | 3万円/kW(上限30万円) | |
| 目黒区 | 3万円/kW(上限15万円) | |
| 荒川区 | 2万円/kW(上限25万円) | 区内業者で上限30万円 |
| 中野区 | 2kW以上で15万円 | 一律 |
| 豊島区 | 2万円/kW(上限8万円) | |
| 練馬区 | 対象経費の1/2(上限8万円) | |
| 大田区 | — | 区独自なし |
| 渋谷区 | — | 区独自なし |
| 板橋区 | — | 区独自なし |
申請の流れ|5ステップ
「申請って面倒じゃない?」と思いますよね。実は、手順さえ知れば意外とシンプル。ただし1つだけ絶対に間違えてはいけないポイントがある。
補助金申請 5ステップ
クール・ネット東京のサイトから電子申請。業者との契約前に行う。ここを忘れると補助金ゼロ
都から通知が届いたら、契約・工事着手が可能に
施工業者と契約、太陽光・蓄電池を設置
工事完了後に書類提出(令和8年3月31日まで)
審査後、指定口座に振り込み
アドバイス
令和7年度の予算は約702億円。巨額ですが、毎年申請が殺到して早期終了するリスクがある。期限は2026年3月31日。「来月やろう」と先延ばしにしていたら予算切れ──そんなケースを何度も見てきました。検討中の方は、とにかく早めに動いてください。
国の補助金との併用
東京都の補助金と国の補助金は、原則として併用できる。特に見逃せないのはDR補助金。
| 国の補助金 | 対象 | 補助額 | 都との併用 |
|---|---|---|---|
| DR補助金 | 蓄電池 | 最大60万円 | ◎ 可能 |
| みらいエコ住宅2026 | 蓄電池(リフォーム) | 64,000円〜 | ○ 可能 |
| ZEH補助金 | 新築住宅 | 55〜112万円 | △ 条件あり |
都の蓄電池82万円+国のDR60万円で最大142万円。蓄電池の導入費用をほぼ全額カバーできる計算。これは使わない手はないでしょう。
よくある質問 Q&A
Qマンション(集合住宅)でも使えますか?
A使えます。管理組合を通じて申請する形。集合住宅の陸屋根は架台補助(20万円/kW)も出るので、戸建て以上に手厚い面もあります。
Q令和8年度(2026年4月〜)も同じ制度は続きますか?
A設置義務化の流れからして継続の可能性は高い。ただし補助率や上限は毎年見直される。同じ水準が続く保証はないので、確実に使える今年度中に申請するのが得策です。
Q賃貸オーナーでも申請できますか?
Aはい。個人・法人・管理組合いずれも対象。賃貸物件の屋根に設置するケースも補助対象になります。
Q都と区の補助金は併用できますか?
A原則として可能。都+区+国の3重取りで最大化できます。ただし区によっては都の補助額を差し引くケースもあるので、事前に区の窓口に確認を。
Q屋根が古くても設置できますか?
A設置できます。ただし築20年以上は事前の屋根診断をおすすめします。軽量パネル(BCソーラー)なら従来の半分の重さ。屋根への不安は太陽光で屋根は傷む?の記事も参考にしてください。
Q補助金の申請は自分でやるもの?
A自分でもできますが、ほとんどの場合は施工業者が代行してくれます。申請の手間が気になる方は、補助金申請の代行実績がある業者を選ぶのが楽です。
まとめ|東京都民は「使わなきゃ損」の補助金レベル
この記事の要点
冒頭の話を覚えていますか。「210万か」と黙り込んだ夫と、「142万円出るらしいよ」と返した妻の話。
あの一言がなければ、自己負担210万円。あの一言があったから、自己負担68万円。補助金を知っているか知らないかで、142万円の差がついた。
この記事を読んだあなたは、もう「知らなかった」とは言わない側にいます。あとは、自分の家でいくらになるかを確認するだけ。
梅原より
17年この仕事をしてきて、東京都ほど太陽光に手厚い自治体は見たことがない。設置費用の半分以上を補助金で賄える状況は、いつまで続くかわからない。「来年やろう」ではなく、今年度中に一歩を踏み出してほしい。補助金がなくなってから後悔しても遅いので。
この記事を読んだあなたは、もう「知らずに損する人」ではありません。
あとは、自分の家でいくらになるかを確認するだけです。
30秒で完了 ・ 都+区+国の3重取りをフルサポート
※この記事は2026年2月時点の情報をもとに作成しています。補助金の金額・条件は年度ごとに変更されるため、必ずクール・ネット東京の公式サイトで最新情報をご確認ください。
