太陽光発電は曇り・雨の日でも発電する?天気と発電量の関係【2026年】

太陽光発電が曇りや雨の日でもどの程度発電するか、晴れ・くもり・雨の発電量の違いを比較して解説した2026年版の図

SOLAR POWER & WEATHER

「曇りの日は、太陽光発電って ほとんど動かないのでは?」

「雨が多い地域だと、 太陽光を付けても意味がない?」

太陽光発電を検討するとき、 気になるところだと思います。

結論からいうと、

曇りや雨の日でも、 日中に太陽光パネルへ日射が届いていれば発電します。

ただし、 晴れの日と同じ発電量になるわけではありません。

日射量が少なくなれば発電量も減り、 厚い雲に覆われた時間帯などでは 発電量がかなり小さくなることもあります。

そして、もう一つ大切なのが、

「曇りなら晴天時の○%」 と天気だけで発電量を決めることはできない

という点です。

このページについて

2026年8月時点で確認できる 資源エネルギー庁・NEDO・気象庁・ 産業技術総合研究所など、 公的機関の公開情報をもとに、 曇り・雨と太陽光発電の関係を わかりやすく整理しています。

FIRST ANSWER

曇り・雨でも発電する?まず3つだけ確認

POINT 1 曇りでも発電する 太陽が直接見えなくても、 パネルへ日射が届いていれば発電します。
POINT 2 雨の日もゼロとは限らない 日中に日射が届いていれば発電しますが、 日射量が少なければ発電量も減ります。
POINT 3 固定割合では判断しない 「曇りなら40%」のように、 天気だけから発電量を決めることはできません。

発電量を見るときは、 天気の名前だけではなく、

実際の日射量
地域
季節
屋根の向き・角度
周囲の影
気温
設置容量
太陽光パネルの特性

などを合わせて考えます。

このページでは「曇り40〜60%・雨10〜20%」とは表示しません

同じ「曇り」「雨」でも、 雲の厚さ、時間帯、季節、地域などによって 日射量が違うためです。

DIRECT & DIFFUSE

なぜ曇りでも太陽光発電は動く?

太陽光発電は、 「太陽が見えているかどうか」で ON・OFFが決まる設備ではありません。

太陽電池は、 パネルへ届いた光のエネルギーを 電気へ変換します。

ここで知っておきたいのが、

「直達日射」と「散乱日射」

です。

直

直達日射

太陽から直接、 地上へ届く日射です。 晴天時はこの影響が大きくなります。

散

散乱日射

大気や雲などによって 散乱・反射され、 空のさまざまな方向から届く日射です。

気象庁では、 水平面が受ける太陽光全体を 「全天日射」として扱い、 直達日射の水平面成分と散乱日射の和で 整理しています。

太陽が見えない=光が届いていない、ではありません

曇り空でも地上が明るいのは、 太陽からの光が大気や雲を通して 地上へ届いているためです。 その日射を使って太陽光発電は発電します。

RAINY DAY

雨の日も発電する?「雨=○%」とは決められません

雨の日も考え方は同じです。

日中に太陽光パネルへ 日射が届いていれば発電できます。

一方、 厚い雲に覆われて日射量が少なくなれば、 発電量も小さくなります。

明るい曇り
太陽が見えなくても、 比較的多くの日射が地上へ届くことがあります。
雨
発電はできますが、 日射量の低下に合わせて 発電量も少なくなる傾向があります。
厚い雨雲
日射量がかなり少なくなれば、 発電量も非常に小さくなることがあります。

「雨」という天気の名前だけでは発電量は分からない

同じ雨の日でも、 朝から暗い雨の日、 午後から雲が薄くなる日など、 日射条件はさまざまです。

SOLAR IRRADIANCE

発電量を見るなら「天気」より地域の日射量

自宅へ太陽光発電を設置するか考えるとき、 「晴れの日が何日あるか」だけではなく、

その地域でどの程度の日射量が見込めるか

を見ることが大切です。

NEDOでは2026年現在、 日本国内の日射量を確認できる WEB版日射量データベースを公開しています。

「MONSOLA-20」「METPV-20」では、

地域
月別の日射量
時刻別の日射量
方位角
傾斜角
水平面・斜面日射量

などを確認できます。

「雨の多い県だから向かない」とは判断しません

天候のイメージだけではなく、 年間・月間の日射条件を確認したうえで 発電量を考えます。

日照時間と日射量は同じではありません

「年間日照時間が長い地域= 必ず太陽光の発電量が多い」 と単純には決められません。

気象庁でも、 日照時間と全天日射量は 別の観測項目として扱われています。

太陽光発電の発電量を考える場合は、 日射量と屋根条件を合わせて見る方が 分かりやすくなります。

RAINY SEASON

梅雨の時期は発電量が落ちる?

梅雨の時期は、 曇りや雨の日が増えるため、 日射条件によって発電量が少なくなる月があります。

ただし、

「梅雨がある地域だから太陽光に向かない」

という判断はできません。

太陽光発電は、 1日や1か月だけではなく、 年間の発電量で考えるからです。

NEDOの日射量データベースでは、 地域ごとに月別・年間の日射量を確認できます。

6月だけを見るのではなく、1年間を見る

「梅雨にどれくらい発電するか」だけではなく、 春・夏・秋・冬を含めた年間日射量から 発電量を確認します。

TEMPERATURE

夏が一年で一番発電するとは限りません

「夏は日差しが強いから、 8月が一番発電する」

と思うかもしれません。

ところが、 必ずそうなるわけではありません。

太陽電池には、 高温になると発電効率が低下する性質 があります。

資源エネルギー庁も、 太陽光発電は高温になると 発電効率が低下するため、 基本的には春頃の発電量が多くなると 説明しています。

産業技術総合研究所でも、 夏より比較的涼しい5月ごろに 発電量が多くなるケースがあるとしています。

「暑い=よく発電する」ではありません

日射量が多いことは発電に有利ですが、 パネル温度の上昇による影響もあります。 季節ごとの発電量は複数の条件で変わります。

SNOW

雪の日は「降雪」と「パネルへの積雪」を分けて考える

雪については、

雪が降っていること

と、

パネル表面を雪が覆っていること

を分けて考えます。

産業技術総合研究所では、 原理上、 パネルへ雪が多く積もっている状態では 発電できないと説明しています。

多雪地域では、

積雪量
屋根形状
パネルの設置角度
積雪荷重
落雪位置
周囲への安全性

などを含めて検討します。

「雪の日は晴天時の30〜50%」とは表示しません

実際には日射条件と積雪状態によって大きく変わるためです。

SOLAR PANEL

「曇りに強い太陽光パネル」はある?

太陽光パネルには、 製品・セル構造などによって 性能特性の違いがあります。

産業技術総合研究所も、 実環境での発電量は 使用する太陽電池の種類などによって 変わると説明しています。

ただし、

「BCだから曇りに一番強い」 「HJTなら曇りの日に○倍発電する」

と、セル方式だけで一律に順位付けするのは避けます。

実際の製品選びでは、

公称最大出力
モジュール変換効率
温度特性
製品サイズ
屋根に載る枚数・容量
発電シミュレーション

などを合わせて比較します。

「1枚の性能」だけでなく、屋根全体で何kW載るかを見る

住宅用太陽光では、 パネル1枚の性能だけでなく、 自宅の屋根に何枚設置できるかも 年間発電量に関係します。

ROOF CONDITIONS

同じ地域でも、屋根の向き・角度で発電量は変わる

同じ市区町村で、 同じ太陽光パネルを使っても、 発電量が同じになるとは限りません。

NEDOの日射量データベースでは、 方位角・傾斜角を指定して斜面日射量を確認 できます。

産業技術総合研究所も、 設置角度や方位によって 設備容量あたりの発電量が変わるとしています。

屋根の方角
屋根勾配
周囲の建物
樹木
山などの影
設置できるパネル容量

「地域の平均発電量」だけでは足りない

地域の日射条件を確認したあと、 実際の屋根条件へ落とし込んで考える必要があります。

「うちは雨が多いけど大丈夫?」という方へ

まず地域の補助制度・設置条件を整理します

お住まいの市区町村について、 現在利用できる太陽光・蓄電池の補助制度があるか 公的機関の公開情報から確認します。

必要であればその後、 屋根の向きや設置できる容量などを確認し、 発電量を考えるための条件を整理します。

自分の地域の補助金・設置条件を確認する

※まだ太陽光発電を設置すると決めていない段階でも確認できます。

REGIONAL DIFFERENCES

地域別の発電量は「4kWなら○kWh」と固定しない

太陽光発電について調べると、

「東京なら4kWで年間○kWh」
「福岡なら○kWh」
「新潟なら○kWh」

といった表を見かけます。

大まかな参考にはなりますが、 実際の発電量は地域だけでは決まりません。

産業技術総合研究所では、 年間発電量は地域や年によってばらつきがあり、 設置角度、方位、気温、 設備性能などでも変わるとしています。

新版では都市別の固定発電量表を掲載しません

市区町村名だけでは、 個別住宅の年間発電量を正確に表せないためです。 地域の日射量と実際の屋根条件を分けて確認します。

SIMULATION CHECK

発電シミュレーションを見るときの5つのポイント

太陽光発電の見積もりには、

「年間発電量 ○○kWh」

と書かれていることがあります。

数字だけを見るのではなく、 何を前提に計算しているか確認します。

1

地域の日射データ

設置する地域の日射条件が 反映されているか確認します。

2

屋根の方位・傾斜角

実際の屋根条件で 計算されているか確認します。

3

設置容量

何kWの太陽光パネルを 設置する前提なのか確認します。

4

周囲の影

建物、樹木、山などによる影が 発生する場合はその影響も確認します。

5

発電量と売電量を混同していないか

発電した電気の一部を自宅で使う場合、 発電量と売電量は同じではありません。

「晴れ○日・曇り○日・雨○日」だけで決めない

NEDOでは年間・月間・時刻別の日射データを公開しています。 天気の日数だけではなく、 地域の日射条件を使って確認する方が適切です。

BATTERY

蓄電池を付ければ、曇り・雨の問題は解決する?

蓄電池は、 太陽光発電で作った電気をためて、 別の時間帯に使うための設備です。

ただし、

蓄電池を付けても、 曇りや雨の日の太陽光発電量そのものが 増えるわけではありません。

蓄電池を付けるべきかは、

昼間の電気使用量
夜間の電気使用量
蓄電池の費用
停電対策の必要性
太陽光の設置容量
利用できる補助制度

などを確認して判断します。

「曇りが多い地域だから蓄電池必須」ではありません

太陽光と蓄電池は役割が違います。 自宅の電気の使い方や費用まで含めて検討してください。

FAQ

曇り・雨と太陽光発電でよくある質問

曇りの日は太陽光発電がゼロになりますか?
必ずゼロになるわけではありません。 日中に太陽光パネルへ日射が届いていれば発電します。 ただし、日射量が少なくなれば 発電量も小さくなります。
曇りの日は晴れの日の何%くらい発電しますか?
全国共通で「○%」とは言えません。 雲の厚さ、季節、時間帯、地域、 屋根条件、設備などによって変わるためです。 地域の日射量などをもとに確認します。
雨の日でも太陽光発電は動きますか?
日中に日射が届いていれば発電します。 ただし厚い雲などによって日射量が少なくなれば、 発電量も大きく減ることがあります。
梅雨が長い地域では太陽光発電は不利ですか?
梅雨だけでは判断できません。 太陽光発電は年間の日射量、 屋根の向き・角度、 周囲の影などを含めて 年間発電量を確認します。
曇りに強い太陽光パネルはどれですか?
製品によって特性は異なりますが、 セル方式だけで 「このタイプが必ず一番」とは判断しません。 変換効率、温度特性、製品サイズ、 屋根に載る容量などを合わせて比較します。
雪が降る地域でも太陽光発電はできますか?
設置は検討できますが、 積雪への対応が必要です。 パネル表面を雪が覆えば 発電できなくなるため、 積雪荷重や落雪を含めた設計を確認します。
夏が一年で一番発電しますか?
必ずではありません。 太陽光パネルは高温になると 発電効率が低下する性質があり、 春ごろの方が発電量が多くなるケースもあります。
雨が多い地域でも元は取れますか?
天候だけでは判断できません。 設置費用、年間発電量、自家消費量、 売電量、電気料金、補助制度などによって変わります。 「雨が多くても○年で回収できる」と 一律には言えません。

SUMMARY

まとめ|「曇りなら何%」より年間の日射条件を見る

曇りや雨の日でも、 太陽光パネルへ日射が届いていれば 太陽光発電は発電します。

ただし、

曇り=40〜60%
雨=10〜20%

というように、 天気だけで発電量を固定することはできません。

実際の発電量は、

日射量
地域
季節
気温
屋根の向き・角度
周囲の影
設置容量
パネルの特性

などによって変わります。

NEDOでも、 地域、方位角、傾斜角などを指定できる 日射量データベースを公開しています。

そのため、

「曇りが多いから太陽光はやめる」 と天気のイメージだけで決める必要はありません。

反対に、 「雨が多くても必ず得」 と決めつけることもできません。

まず地域の日射条件を見る。

その次に、 自宅の屋根条件や設置容量を確認する。

この順番で考えると分かりやすくなります。

自宅の場合を確認したい方へ

まず地域の補助制度・設置条件から確認します

お住まいの市区町村について、 現在利用できる太陽光・蓄電池の 補助制度があるか確認します。

必要であればその後、 屋根の向き、設置できる容量、 発電量を考えるための条件などを整理します。

まだ太陽光発電を設置すると決めていない段階でも確認できます。

自分の地域の補助金・設置条件を確認する

※実際の発電量・補助対象可否は、 地域・住宅・設備・気象条件などによって異なります。

このページの情報について

掲載内容は2026年8月時点で確認できる 資源エネルギー庁・NEDO・気象庁・ 産業技術総合研究所など、 公的機関の公開情報をもとに整理しています。

実際の発電量は、 地域、年ごとの天候、 設置角度、方位、気温、 設備性能などによって異なります。