PROFIT OR LOSS
「太陽光発電って本当に元が取れるの?」
家族に話すと「うちにはまだ早いんじゃない?」と言われ、ネットで調べると「太陽光は損」「やめとけ」という記事が目に入る。100万円以上の買い物だから慎重になるのは当然です。
結論を先に言います。
太陽光発電の損得(福岡・5kWの場合)
| 初期費用 | 約125万円(補助金差引後) |
| 25年間の経済メリット | 約280〜350万円 |
| 投資回収 | 約7〜9年 |
| 25年間の利益 | 約155〜225万円のプラス |
適切な条件で設置すれば、太陽光発電は「損」にはなりません。投資回収後の15〜18年分は純利益。年間10〜15万円のお金が何もしなくても入り続ける。銀行の定期預金ではこのリターンは絶対に得られない。
ただし——誰でも無条件に得するわけではない。損する人もいます。その境界線を、数字と実例で明確にします。
SECTION 01
福岡の4人家族で25年シミュレーション
「一般的な数字」ではなく、福岡の日照時間・九電の電気代で計算します。
シミュレーション条件
| 所在地 | 福岡市(年間日照時間 約1,900時間) |
| パネル容量 | 5kW |
| 年間発電量 | 約5,400kWh(初年度) |
| 年間劣化率 | 0.5% |
| 設置費用 | 約145万円(kW単価29万円) |
| 補助金 | 約20万円(国+福岡市) |
| 実質初期費用 | 約125万円 |
| 電気料金 | 九電 従量電灯B(約30円/kWh) |
| FIT売電単価 | 16円/kWh(10年間) |
| 卒FIT後売電単価 | 7円/kWh |
| 自家消費率 | 35%(蓄電池なし) |
25年間の収支シミュレーション
| 期間 | 電気代節約 | 売電収入 | メンテ費用 | 累計収支 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜5年目 | 28万円 | 28万円 | ▲3万円 | ▲72万円 |
| 6〜10年目(FIT) | 27万円 | 27万円 | ▲5万円 | ▲23万円 |
| 11〜15年目(卒FIT) | 26万円 | 12万円 | ▲22万円 (パワコン交換含む) | ▲7万円 |
| 16〜20年目 | 25万円 | 11万円 | ▲5万円 | +24万円 |
| 21〜25年目 | 24万円 | 10万円 | ▲5万円 | +53万円 |
投資回収は約8〜9年目。10年目以降は毎年5〜7万円のプラスが積み上がる。25年間トータルで約155万円のプラス。
しかもこれは「電気代が現在の水準で固定」の計算。過去5年で九電の電気代は約20%上昇しているので、実際にはもっと得になる可能性が高い。
蓄電池をセットで入れた場合
蓄電池(10kWh)を追加すると初期費用は+80〜120万円増えますが、自家消費率が35%→70%に上がり、年間メリットは約3〜4万円アップ。補助金3重取り(国・県・市で35〜65万円)を使えば、蓄電池込みでも25年間で約180〜225万円のプラス。停電対策にもなるので、総合的にはセット導入がおすすめ。
SECTION 02
太陽光発電で損する人の特徴3つ
太陽光は基本的に得する投資。でも例外はある。損するケースを先に知っておけば、回避できる。
- 1
相場より高い価格で契約してしまった人
2026年の相場はkW単価25〜30万円。ところが訪問販売でkW単価40万円以上の見積もりを出す業者がいまだにいる。5kWで200万円なら相場の1.4倍。投資回収が12〜15年に伸び、利益が激減する。見積もりは必ず2〜3社から取る。これが鉄則。
- 2
屋根の条件が悪い人
北向きの屋根、屋根面積が小さい(20㎡以下)、周囲のビルや木で影が常にかかる——こうした条件では発電量が大幅に落ちる。南向き100%に対して北向きは60%程度。発電量が足りないと回収年数が10年を大幅に超える。
- 3
施工品質の低い業者を選んだ人
安さだけで業者を選んで、施工不良でパネルの性能が出ない。雨漏りが発生してリフォーム費用がかかる。これは太陽光自体の問題ではなく業者選びの問題。太陽光発電の「損した」体験談のほとんどは、実は業者の問題。
電気工事士の視点
「太陽光は損」というネットの声、原因の8割は「高すぎる見積もり」と「ずさんな施工」です。太陽光パネル自体の技術は確立されていて、適正価格で、きちんとした業者が施工すれば損する方が難しい。「太陽光は損」ではなく「悪い業者に当たると損」が正確。だからこそ相見積もりが大事なんです。
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SECTION 03
確実に得するための5つの条件
- 1
kW単価30万円以下で契約する
2026年の相場はkW単価25〜30万円(工事費込み・税込み)。この範囲なら8〜10年で回収可能。30万円を超える見積もりは「なぜ高いのか」を業者に説明させてください。
- 2
南向き〜南西・南東の屋根に設置する
南向き100%に対して、南東・南西は約95%、東・西は約85%。方角の条件さえクリアしていれば、十分な発電量が見込めます。(→ 屋根面積と設置条件)
- 3
補助金を確実に受け取る
国・県・市の3重取りで20〜65万円。この金額が初期費用から丸ごと引かれるので、回収年数に直結する。補助金は予算枠があるので早めの申請を。
- 4
自家消費率を意識した設計をする
売電よりも自家消費の方が1kWhあたり14円お得(→ 自家消費と売電の違い)。エコキュートの昼運転や蓄電池で自家消費率を上げる設計にすると、25年間のトータルメリットが大きく変わる。
- 5
施工実績のある業者を選ぶ
施工品質が25年間の発電量を左右する。安さだけで選ばず、施工実績・保証体制・アフターサービスを確認。できれば自社施工の業者が安心。外注丸投げの業者は責任の所在が曖昧になりやすい。
5条件チェックリスト
| 条件 | 基準 | あなたは? |
|---|---|---|
| kW単価 | 30万円以下 | □ |
| 屋根の方角 | 南〜南東・南西 | □ |
| 補助金 | 国・県・市の3重取り | □ |
| 自家消費設計 | エコキュート昼運転+蓄電池検討 | □ |
| 業者 | 自社施工+実績あり | □ |
5つ全てクリアなら、太陽光で損する可能性はほぼゼロ。4つなら十分に得。3つ以下は慎重に検討を。
SECTION 04
「太陽光は損」と言われる5つの原因を検証
- 1
「FIT価格が下がったから損」→ 半分正しく、半分間違い
確かにFIT価格は48円→16円に下がった。でも設備費用もkW単価60万円→25〜30万円に下がっている。投資回収年数はむしろ短くなっている。FIT価格だけを見て「損」と言うのは木を見て森を見ず。
- 2
「メンテナンス費用がかかる」→ 利益を食い潰すほどではない
25年間のメンテナンス費用は25〜55万円(→ パネル寿命とメンテ費用)。パワコン交換が最大の出費(15〜30万円)。でも25年間の経済メリット280〜350万円に対して15〜20%程度。差し引いても十分プラス。
- 3
「天候が悪いと発電しない」→ 年間トータルで見れば安定
雨の日は確かに発電量が落ちる。でも年間日照時間は毎年ほぼ一定。福岡の年間日照時間は約1,900時間で、全国平均より多い。年単位では安定したリターンが出る。
- 4
「10年後にパワコンが壊れて損」→ 想定内コスト
パワコンの寿命は10〜15年。交換費用は15〜30万円(→ パワコンの寿命)。シミュレーションに最初から組み込んでおけば「損」にはならない。業者のシミュレーションにこのコストが入っていない場合は要注意。
- 5
「訪問販売で高値づかみした」→ 業者の問題
これが「損した」体験談の最大の原因。kW単価40万円以上で契約させられるケースが後を絶たない。同じ5kWでも125万円と200万円では回収年数が4〜5年も違う。太陽光自体が悪いのではなく、高すぎる価格が悪い。
電気工事士の視点
「太陽光で損した」という方の相談も受けますが、内容を聞くとほぼ全員が「業者に損させられた」。kW単価45万円で契約していたり、屋根の方角も確認せず設置されていたり。太陽光パネルには罪はない。問題は「誰に頼むか」。相見積もりを必ず取ること、kW単価を必ず確認すること、屋根の条件を事前にチェックすること——この3つだけは絶対にやってください。
SECTION 05
よくある質問(FAQ)
SUMMARY
まとめ
- 福岡・5kWの25年間トータル → 約155〜225万円のプラス
- 投資回収は7〜10年。残り15〜18年分は純利益
- 損する原因の8割は「高すぎる価格」と「悪い業者」
- kW単価30万円以下+南向き屋根+補助金3重取り → ほぼ確実に得
- 電気代が上がり続ける限り、自家消費のメリットは年々増える
- 実質利回り8〜12%。ローリスク・ミドルリターンの資産運用
「太陽光は損」という声の正体は、太陽光パネルの問題ではなく、業者や条件の問題。適正価格で、きちんとした業者が、適切な条件の屋根に設置すれば——数字は嘘をつきません。
迷うなら、まずは無料のシミュレーションを受けてみてください。あなたの屋根、あなたの電気使用量で、具体的な数字が出ます。「得する」なら進めればいいし、「微妙」なら正直にそうお伝えします。数字を見てから判断しても、遅くはありません。
電気工事士 緒方より
100件以上の設置に立ち会ってきて、「損した」と言われたことは一度もありません。なぜなら、損する条件の方にはお断りしているから。北向きの屋根で発電量が足りない方には正直に「おすすめしません」と伝える。予算に合わない方には無理に勧めない。結果として、設置いただいたお客様は全員が「やってよかった」と言ってくださっている。「太陽光は損か得か」——この質問への答えは、業者選びで決まります。
