kW & kWh
見積書にある「5kW」と「5,200kWh」。 同じように見えますが、意味はまったく違います。
太陽光発電を調べ始めると、
「システム容量5.0kW」
「年間予想発電量5,200kWh」
「売電単価○円/kWh」
「蓄電池容量9.7kWh」
といった数字が次々に出てきます。
kWとkWhは名前が似ているので ややこしく感じますが、 違いはシンプルです。
太陽光発電なら、
kWを見ると設備の大きさが分かり、 kWhを見ると発電・使用した電気の量が分かる
と覚えておけば、 見積書がかなり読みやすくなります。
このページについて
単位や制度に関する内容は、 経済産業省・資源エネルギー庁・NEDOなど 公的機関の公開情報をもとに 分かりやすく整理しています。
FIRST ANSWER
kWとkWhの違い|蛇口とバケツで考える
kWは電力、 kWhは電力量を表します。
資源エネルギー庁でも、 kWは瞬間に使われる電力、 kWhはkWに時間を掛けた 使用電力量として説明されています。
「5kW」と「5kWh」は同じではありません
5kWは電力の大きさ。 5kWhは一定時間に発電・使用した 電力量です。
kW
太陽光発電の「kW」は何を表している?
太陽光発電で、
「5kWの太陽光を設置する」
といった場合のkWは、 太陽光発電設備の 出力・容量を表します。
例えば400Wのパネルを10枚設置する場合
パネルの公称出力を合計すると 4kWになります。
太陽光発電では、 kWは例えば次の場面で使われます。
制度上の「出力」は確認が必要
経済産業省では、 太陽光発電設備の出力について 原則として太陽電池モジュールの 合計出力で判断するとしています。
ただし設備構成によっては パワーコンディショナの出力で 判断できる場合もあります。 FITや補助金では、 その制度で定められた出力の考え方を確認します。
kWh
「年間5,200kWh」は何を表している?
kWhは、 実際に発電したり、 使用したりした 電気の量です。
見積書に、
「年間予想発電量 5,200kWh」
と書かれていれば、 その太陽光発電システムで 1年間に5,200kWh程度の発電を 予測しているという意味です。
太陽光でkWhが使われる場面
電気料金の明細もkWh
電気料金明細の 「使用量○○kWh」は、 その期間に家庭で使用した 電力量を表しています。
ESTIMATE
見積書のkW・kWhはこう読む
太陽光発電の見積書で よく出てくる数字を整理すると、 次のようになります。
| 表示例 | 単位 | 意味 |
|---|---|---|
| システム容量 5.0kW | kW | 太陽光発電設備の出力・容量 |
| パワコン出力 4.95kW | kW | パワーコンディショナの出力 |
| 年間予想発電量 5,200kWh | kWh | 1年間に発電すると予測される電力量 |
| 使用量 350kWh/月 | kWh | 1か月に家庭で使用した電力量 |
| 売電単価 ○円/kWh | kWh | 売電する電力量1kWhあたりの価格 |
| 蓄電池容量 9.7kWh | kWh | 蓄電池に蓄えられる電力量の容量 |
「5kW」と「年間5,200kWh」を比べない
5kWは設備の大きさ、 5,200kWhは1年間の電力量です。 単位が違うので、 数字の大小をそのまま比較するものではありません。
PRICE PER kW
「kW単価」とは?見積もり比較で使う数字
太陽光発電の見積もりでは、 「○万円/kW」という kW単価が使われることがあります。
工事込み150万円・5kWの場合
1kWあたり、 いくらで太陽光発電システムを 設置する計算になるかを表します。
容量が違う見積もりを 比較するときには便利な数字です。
ただし、
kW単価だけを見て 「安い業者」「高い業者」と 判断することはできません。
など、 見積もりに含まれている内容を そろえて比較する必要があります。
「○万円/kW以下なら手抜き」とは判断できません
公表される平均価格は市場動向を見る参考にはなりますが、 個別の工事品質を判定する基準ではありません。 実際の見積もりは内訳まで確認します。
見積書の数字が気になったら
まず地域の補助制度・設置条件を確認します
お住まいの市区町村について、 現在利用できる太陽光・蓄電池の 補助制度があるか 公的機関の公開情報から確認します。
必要であればその後、 設置容量や見積もり内容について確認します。
補助金・設置条件を確認する※まだ設置を決めていない段階でも確認できます。
BATTERY
蓄電池の「9.7kWh」は太陽光の「5kW」と別物
蓄電池を一緒に検討すると、 さらに数字がややこしく見えます。
例えば、
という違いがあります。
太陽光の5kWを、 蓄電池の9.7kWhへ そのまま入れられる、 という意味ではありません。
蓄電池には「kW」も出てくることがあります
蓄電池には、 蓄えられる電力量を示すkWhのほかに、 一度にどれくらい出力できるかを示す kWが記載される場合もあります。 製品を比較するときは分けて確認します。
FIT
FITの「24円/kWh」はどう読む?
売電価格にも kWhが使われます。
2026年度・2027年度の 住宅用太陽光10kW未満では、 初期投資支援スキームが設定されています。
| 期間 | 買取価格 | 意味 |
|---|---|---|
| 1〜4年目 | 24円/kWh | 売電した電力量1kWhあたり24円 |
| 5〜10年目 | 8.3円/kWh | 売電した電力量1kWhあたり8.3円 |
例えば「24円/kWh」は、
売電した電力量1kWhにつき24円
という意味です。
「5kW × 24円」では売電額を計算できません
5kWは設備の出力です。 売電収入は実際に売電した 電力量(kWh)を使って計算します。
FIT制度そのものや 10年間の売電については、 このページでは詳しく扱いません。
GENERATION
「5kWなら年間何kWh?」は容量だけでは決まらない
太陽光のシステム容量が分かると、
「5kWなら年間何kWh発電するの?」
と考えたくなります。
ただし、 年間発電量はkWだけでは決まりません。
などで変わります。
NEDOでは、 国内各地点について 方位角・傾斜角などを変えて 日射量を確認できる 日射量データベースを公開しています。
全国一律の発電量表は掲載しません
このページでは 「1kW=年間○kWh」と固定せず、 実際の屋根条件から確認する考え方にしています。
見積書に年間予想発電量が記載されている場合は、
「どの地域・屋根条件で計算した数字なのか」
を確認すると分かりやすいでしょう。
SUBSIDY
補助金にもkW・kWhが出てくる
太陽光・蓄電池の補助制度でも、 kWとkWhはよく使われます。
| 表示例 | 見る単位 | 考え方 |
|---|---|---|
| 太陽光○kW以上・未満 | kW | 太陽光発電設備の出力条件 |
| 1kWあたり○万円 | kW | 設置容量に応じた補助額の算定 |
| 蓄電池○kWh以上 | kWh | 蓄電池の容量条件 |
補助制度によって定義は違います
同じ「kW」でも、 太陽光モジュール容量を使うのか、 パワーコンディショナ出力との小さい方を使うのかなど、 制度ごとに算定方法が決められている場合があります。 実際の申請では各制度の要件を確認します。
FAQ
kW・kWhについてよくある質問
kWとkWhは何が違いますか?
1kWは何Wですか?
5kWの太陽光なら年間何kWh発電しますか?
太陽光の5kWと蓄電池の5kWhは同じ大きさですか?
kW単価は安いほど良いですか?
10kW未満というのはkWのことですか?
「24円/kWh」は何の数字ですか?
電気料金の明細にあるkWhは何ですか?
SUMMARY
まとめ|kWは「力」、kWhは「量」
太陽光発電の見積書を見るときは、 まずこの二つを分けて考えてください。
これが分かれば、
「5kWの設備」
「年間5,200kWh発電」
「24円/kWhで売電」
が、 それぞれ別の数字だと分かります。
ただし、
「5kWなら年間何kWhになるか」
「このkW単価なら安いのか」
「自宅では何kW載せるべきか」
というところから先は、 屋根・設備・地域などの条件によって変わります。
単位を理解したあとは、 自分の家に当てはめた数字を確認する ことが大切です。
自分の家の場合を確認したい方へ
まず現在使える補助制度を確認します
お住まいの市区町村について、 現在利用できる太陽光・蓄電池の補助制度があるか、 公的機関の公開情報から確認します。
必要であればその後、 屋根条件・設置容量・見積もりについて 確認します。
補助金・設置条件を確認する※まだ太陽光発電を設置すると決めていない段階でも確認できます。
掲載内容は2026年8月時点で確認できる 経済産業省・資源エネルギー庁・NEDOなど、 公的機関の公開情報をもとに整理しています。
FIT・補助制度等は変更される場合があります。 実際の申請・設置時には最新の制度をご確認ください。
