太陽光発電で電気代はいくら安くなる?削減シミュレーションの計算方法【2026年】

太陽光発電で電気代がいくら安くなるかについて、発電量・自家消費率・電気料金単価・売電収入をもとに、削減シミュレーションの計算方法を解説する2026年版イメージ

情報確認日:2026年8月15日

太陽光発電で電気代がいくら安くなるかは、「何kW載せるか」だけでは決まりません。発電した電気のうち、自宅で何kWh使えるかと、契約中の電気料金によって変わります。

また、「電気代が安くなる金額」と「余った電気を売って受け取る売電収入」は別です。太陽光発電の経済性を見るときは、この2つを分けて計算すると分かりやすくなります。

太陽光発電のお金の効果は3つに分けて考える
横にスクロールできます →
項目意味
電気代削減発電した電気を家庭で使い、電力会社から買わずに済んだ分
売電収入家庭で使わなかった余剰電力を売った分
年間の経済メリット電気代削減額+売電収入

「年間10万円得する」という数字を見たら、それが電気代だけの削減額なのか、売電収入まで含むのかを確認してください。

太陽光発電で電気代が安くなる仕組み

太陽光発電は、昼間に発電した電気を家庭で使うことで、その時間に電力会社から購入する電力量を減らします。

電気代削減額 = 自家消費した電力量 × 自家消費によって回避できる買電単価

例えば「年間発電量が5,000kWhだから、5,000kWh分の電気代が安くなる」という計算ではありません。

発電した5,000kWhのうち家庭で使った分が電気代削減となり、余った分は売電へ回ります。

月の請求額を使用量で割った金額を、そのまま買電単価にする方法にも注意してください。
電気料金には基本料金・電力量料金・燃料費調整など複数の要素があります。太陽光によって購入電力量が減っても、すべての料金項目が同じ割合で減るとは限りません。

自家消費量が多ければ、買う電気を減らせる

昼間にエアコン、調理家電、洗濯乾燥機、給湯設備、EV充電などを使用する家庭では、発電した電気を家庭内で使える量が増える場合があります。

一方、昼間の電力使用が少ない場合は余剰電力が増えます。

「共働きだから自家消費率20%」「在宅なら40%」のように家族構成だけで決めず、実際の生活時間帯を反映して確認してください。

2026年度FITは1〜4年目24円、5〜10年目8.3円

2026年度に新規認定を受ける10kW未満の住宅用太陽光発電は、初期投資支援スキームが適用されています。

横にスクロールできます →
期間FIT売電価格
1〜4年目24円/kWh
5〜10年目8.3円/kWh
11年目以降FIT終了後に契約する売電先・条件による

売電収入は次のように計算できます。

売電収入 = 余剰売電量 × その期間の売電単価

2026年度FITでは4年目までと5年目以降で売電価格が変わるため、「初年度の年間メリットが10年間そのまま続く」という計算はできません。

参考:経済産業省|2026年度以降のFIT・FIP制度における買取価格等

自宅の電気代削減額を計算する3つの数字

簡易シミュレーションには、最低限次の3つを用意します。

  1. 1
    年間予測発電量
    見積書や発電シミュレーションに記載された年間kWhを確認します。地域・屋根方位・傾斜・影などを反映した数字を使います。
  2. 2
    年間の自家消費電力量
    年間発電量のうち家庭内で使用すると想定されるkWhです。単なる全国平均ではなく、生活時間帯を反映した試算を使います。
  3. 3
    自家消費で回避できる買電単価
    現在契約している電力会社・料金プランを確認します。全国共通の「31円/kWh」などで固定しません。
JPEAでは、一定の設置条件を置いた計算例として1kWあたり年間約1,000kWhを示していますが、地域・方位・傾斜によって発電量は変わるとしています。自宅の計算では、設置場所を反映した予測発電量を使用してください。

参考:太陽光発電協会|太陽光発電により家庭で使う電気を全部まかなえますか?

2026年FIT対応|簡易電気代削減シミュレーター

見積書に年間発電量・自家消費量が記載されている場合は、次の簡易計算で確認できます。

年間の電気代削減額・売電収入を試算

すべて自宅の数値を入力してください。入力した条件だけで計算する簡易シミュレーションです。

kWh/年
見積書や発電シミュレーションに記載されている値
kWh/年
年間発電量のうち家庭内で使用すると想定される電力量
円/kWh
電力会社・料金プランの現在の条件を確認してください
年間の電気代削減額
―
年間余剰売電量
―
1〜4年目の年間売電収入
―
1〜4年目の年間経済メリット
―
5〜10年目の年間売電収入
―
5〜10年目の年間経済メリット
―
この計算は概算です。
年間発電量・自家消費量・買電単価が同じと仮定した簡易計算で、発電量の経年変化、電気料金の変更、機器損失、維持費、税金、ローン、蓄電池の充放電損失などは含んでいません。
自宅の数字で詳しく確認したい方へ
直近の電気使用量・料金、屋根条件、見積書などがあると確認しやすくなります。すでに他社のシミュレーションをお持ちの場合は、その計算条件から確認できます。
電気代削減シミュレーションについて相談する

シミュレーションの精度を上げる確認項目

できれば直近12か月の電力使用量を見る

1か月だけでは、冷暖房を多く使う時期や季節変動を反映できません。

電力会社の会員ページや検針データ等で確認できる場合は、月ごとの使用量・料金を用意すると生活実態を把握しやすくなります。

「いつ電気を使うか」も確認する

年間3,000kWh使う家庭でも、昼に使う家庭と夜に使う家庭では、太陽光を直接自家消費できる量が異なります。

  • 平日は昼間不在か
  • 在宅勤務の日があるか
  • 昼間にエアコンを使用するか
  • 洗濯・乾燥を何時ごろ行うか
  • 給湯設備を昼間に動かす予定があるか
  • EV・PHEVを自宅で充電するか

屋根の方位・傾斜・影を発電予測へ反映する

JPEAでは、太陽電池の方位・設置角度によって日射量と発電量が変わると案内しています。南向き以外でも設置できる場合がありますが、全国共通の「東西なら○%」で計算せず、自宅条件を反映した年間発電量で確認してください。

参考:太陽光発電協会|設置方位や設置角度の影響はありますか?

蓄電池を付けると電気代削減はどう変わる?

蓄電池があると、昼間に余った太陽光発電をためて、太陽光が発電しない夕方・夜間などに利用できます。

そのため、生活パターンによっては家庭内で使える太陽光発電量を増やせます。JPEAも、蓄電池に昼間の太陽光をためて夜に利用することで、自家消費を増やせると説明しています。

参考:太陽光発電協会|住宅用太陽光発電システムとは

ただし、「蓄電池を付ければ自家消費率が30%から60%になる」と固定して計算することはできません。
蓄電池容量、太陽光発電量、電力使用時間、制御方法などによって変わります。

さらに、蓄電池を追加すると設備費も増えます。

「電気代が年間いくら余計に減るか」と「蓄電池の追加費用」は分けて比較してください。

2026年の国DR家庭用蓄電池補助金は終了済み

令和7年度補正DR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日に予算へ到達して公募終了し、再開予定なしと案内されています。

過去の「最大60万円」を現在の蓄電池費用から差し引いて計算しないようにしてください。

参考:SII|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業

将来の電気料金を「必ず上がる」として計算しない

自家消費による削減額は、購入する電気の単価が変われば変化します。

ただし、将来の電気料金が何%上昇するかを現在から確定することはできません。

電気料金には、料金プランだけでなく燃料費調整など変動する項目もあります。期間によっては国の料金支援が反映されることもあります。

長期シミュレーションを見る場合は、「電気料金固定」「料金が上がった場合」「料金が下がった場合」など複数の条件を見ると、一つの将来予測に依存せず判断できます。

「電気代がいくら減るか」と「元が取れるか」は別の計算

電気代が年間で減っても、それだけで太陽光発電の投資回収を判断することはできません。

元が取れるかを確認するには、今回計算した電気代削減・売電収入に加えて、次の内容も必要です。

  • 太陽光発電の設置費用
  • 実際に利用できる補助金
  • ローンを使う場合の金利・総支払額
  • 将来の点検・修理・機器交換

補助金を使う場合も、国・県・市の制度が自動的にすべて併用できるとは限りません。

太陽光発電の電気代削減でよくある質問

太陽光発電を付けると、電気代はいくら安くなりますか?
全国共通の削減額はありません。年間発電量、そのうち家庭で使える電力量、契約中の電気料金によって変わります。自家消費電力量×回避できる買電単価を基本に確認します。
月の電気代が1万円なら、いくら減りますか?
月額だけでは正確に判断できません。同じ1万円でも使用量、料金プラン、昼間と夜間の使用時間が異なります。できれば月別の使用量と料金を確認してください。
2026年度の売電価格はいくらですか?
2026年度に新規認定を受ける住宅用10kW未満は、1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWhです。11年目以降はFITが終了し、その時点の売電契約によります。
自家消費と売電はどちらが得ですか?
自宅で回避できる買電単価と、その期間の売電価格を比較します。契約プランによって買電単価が異なるため、一律に自家消費の方が得とは決められません。
共働きで昼間いなくても電気代は減りますか?
昼間に使用する電気があれば、その分は自家消費できます。昼間の使用が少なければ余剰売電が増えます。共働きという家族構成だけで削減額を固定せず、実際の電力使用時間から確認します。
オール電化なら削減額は大きくなりますか?
必ず大きくなるとは限りません。電力使用量だけでなく、料金プランと電気を使う時間帯によって変わります。給湯設備などの運転時間を昼へ移せるかも確認材料になります。
蓄電池を付ければもっと電気代は下がりますか?
太陽光の余剰電力をためて夜間などに使えるため、自家消費量を増やせる場合があります。ただし蓄電池の追加費用もあるので、電気代削減額だけでなく追加コストと分けて確認してください。
曇りや雨の日も発電しますか?
日射があれば発電しますが、発電量は天候や日射条件によって変わります。年間の削減額を見るときは、地域の日射条件、屋根の向き・傾斜などを反映した年間予測発電量を使ってください。
電気代が将来上がれば、削減メリットも増えますか?
自家消費によって回避できる単価が上がれば、その部分の削減額は増える方向になります。ただし将来の電気料金は確定していないため、「今後必ず上がる」ことを前提にしない方が安全です。
売電収入は確定申告が必要ですか?
給与所得者が家庭用太陽光の余剰電力を売却する場合、一般には雑所得に該当します。所得税の確定申告が必要かは、売電の収入額だけでなく必要経費を差し引いた所得、他の給与以外の所得、給与の受け取り方などによって変わります。個別の税務は国税庁・税務署等へご確認ください。

税務参考:国税庁|自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入

まとめ|削減額は「自宅で使うkWh」から計算する

  • 電気代削減と売電収入は分けて考える
  • 電気代削減額は、自家消費した電力量と自宅の電気料金で変わる
  • 全国共通の「年間○万円削減」という金額はない
  • 共働き・在宅ワークなど家族構成だけで自家消費率を固定しない
  • 2026年度FITは1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWh
  • 年間発電量は地域・屋根の方位・傾斜・影などを反映して確認する
  • 蓄電池は自家消費を増やせる場合があるが、追加費用と分けて比較する
  • 2026年の国DR家庭用蓄電池補助金は終了済み
  • 将来の電気料金を「必ず上がる」と固定して計算しない
  • 投資回収を判断するときは設置費用・補助金・維持費も加える

「5kWなら年間○万円」という一般的な数字より、現在の電力使用量と自宅の発電予測を使った方が、実際の判断に近づきます。

自宅では電気代がどのくらい変わる?
直近の電力使用量・料金、屋根条件、現在の見積書などによって結果は変わります。すでに他社から発電・電気代シミュレーションを受け取っている場合は、その前提条件の確認からでも相談できます。
自宅の電気代削減・見積もりを確認する

確認した主な公的情報

情報確認・改訂:2026年8月15日

※発電量、電気代削減額、自家消費量、売電収入は、住所、屋根、設備、生活時間帯、契約中の電気料金などによって異なります。掲載の計算方法・簡易シミュレーターは個別の削減額を保証するものではありません。