WARNING
「九州電力の関連会社です。電気代が安くなるご案内で──」
このセリフ、ウソです。電力会社が個別訪問で太陽光を売ることはありません。
福岡市のSさん(60代・夫婦2人暮らし)は、ある土曜日にこの言葉でドアを開けてしまいました。「今日だけモニター価格で150万円」。相場を知らないSさんは、その場で契約書にサイン。翌週、息子さんがkW単価を計算したところ──1kWあたり42万円。適正相場の1.5倍以上。慌ててクーリングオフしました。間に合ったのは、息子さんが8日以内に気づいてくれたからです。
訪問販売の太陽光発電は、適正価格の1.5〜2倍が「普通」。kW単価40〜50万円の見積もりが平然と出てきます。相場を知っていれば1秒で見抜ける。知らなければ、100万円単位で損をする。
「もう契約してしまった…」という方、まだ間に合うかもしれません。クーリングオフの手順も後半で解説します。
知っておくべき数字 ─ 訪問販売 vs 適正相場
同じ5kWシステムでも70万円の差がつく
訪問販売の相場
200〜250万円
kW単価40〜50万円
専門業者の適正価格
110〜150万円
kW単価22〜30万円
5kWシステムの場合。訪問販売の高額な理由:営業マンの歩合(15〜25%)+下請けの施工マージン+会社の利益が全て価格に上乗せ。
SECTION 01
悪質な訪問販売の手口5つ
すべての訪問販売が悪質なわけではありません。ただ、以下の手口を使う業者は「ほぼクロ」と判断してください。
1「電力会社の関連会社です」と名乗る
九州電力・関西電力など大手電力会社が、個別の家庭を訪問して太陽光発電を販売することは絶対にありません。「電力会社の関連」「電気料金の調査で」は典型的な偽装トーク。国民生活センターにも多数の相談事例があります。
2「今日だけ特別価格」「モニター価格」で即日契約を迫る
「今日中に決めてもらえれば50万円値引き」──この一言で冷静な判断ができなくなる。本当に50万円引ける会社なら、明日も同じ値段で売れます。「今日だけ」は100%ウソ。
3発電量を過大にシミュレーションする
「月の電気代が0円になります」「売電収入だけでローンが完済できます」──実際にはほぼ不可能な数字を提示して、お得に見せかける。発電量の根拠(日照データや方角補正)を確認すると答えられないケースが多い。
4「補助金が今月で終わる」と焦らせる
補助金の予算が残っているかどうかは、自治体の窓口に直接確認すればわかること。営業マンの言葉を鵜呑みにせず、自分で自治体に電話1本入れてください。
5デメリットを一切説明しない
雨の日は発電しない。北向きの屋根は効率が落ちる。パワコンは15〜20年で交換が必要。これらのデメリットを一切言わずにメリットだけ並べる業者は、お客様の利益より自分の成約を優先しています。→ メリット・デメリットの本当の話
SECTION 02
その場で使える断り方3パターン
訪問販売は「断りにくい空気」を作るのがプロです。以下の3フレーズを覚えておけば、どんな営業トークにも対応できます。
1「すでに別の業者と契約済みです」
最強の一言。「工事もう来週なんです」と付け加えると、ほぼ100%引き下がります。嘘でも構いません。あなたの家に勝手に来ている相手に、正直に答える義務はありません。
2「家族が太陽光の業者なので」
業界の人間には売れないと判断して帰ります。「兄(夫/父)が電気工事士で」でもOK。専門知識がある人が家族にいると思わせるだけで効果抜群。
3「お帰りください」(それ以上は何も言わない)
「帰ってください」と明確に伝えた後も居座る行為は特定商取引法違反(不退去)です。再度「お帰りください」と言っても帰らなければ、「警察に電話します」でOK。録音しておくとさらに有効。
大原則:その場で絶対に契約しない
どんなに魅力的な提案に聞こえても、即日契約はNG。「検討します」と言って名刺だけもらう。後日、kW単価を計算して適正価格と比較。それだけで80%のトラブルは防げます。→ 2026年の費用相場
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SECTION 03
契約してしまったら|クーリングオフの手順
訪問販売で契約した場合、契約書を受け取った日を含めて8日以内であれば、理由を問わず無条件で契約を解除できます。これは特定商取引法で定められた消費者の権利です。
クーリングオフの手順(3ステップ)
1通知書を作成する
ハガキまたは書面に以下を記載:①「契約を解除します」の旨、②契約日、③商品名(太陽光発電システム)、④契約金額、⑤販売会社名・担当者名、⑥自分の住所・氏名。ローン契約がある場合は信販会社にも同じ通知を送る。
2特定記録郵便または簡易書留で発送する
郵便局の窓口で「特定記録郵便」か「簡易書留」を指定。発送日の消印が8日以内であれば有効(届くのが8日を過ぎてもOK)。送る前にコピーを取っておくこと。内容証明郵便ならさらに確実。
3相手が拒否しても無視してOK
「クーリングオフはできない」「違約金がかかる」と業者に言われても、法律上は無条件で解約可能。違約金も損害賠償も発生しません。拒否する行為自体が法律違反(クーリングオフ妨害)。困ったら消費者ホットライン「188」に電話。
8日を過ぎてしまった場合
契約書面に不備があった場合(記載漏れなど)は、8日を過ぎてもクーリングオフが可能です。また、虚偽の説明(「電力会社の関連会社」など)による契約は、消費者契約法で取り消せる可能性があります。まずは消費生活センターに相談してください。
SECTION 04
信頼できる業者の見分け方5つ
「訪問販売がダメなら、どこで買えばいいの?」──信頼できる業者を見分ける5つの基準を紹介します。
信頼できる業者の5つの特徴
| チェック項目 | 信頼できる業者 | 要注意の業者 |
|---|---|---|
| kW単価 | 22〜30万円 | 35万円以上 |
| 見積もりの明細 | パネル・パワコン・工事費を分離 | 「一式○○万円」のみ |
| デメリットの説明 | 雨天・劣化・パワコン交換も説明 | メリットしか言わない |
| 施工体制 | 自社施工 or 提携施工店が明確 | 「下請けに出す」が不明確 |
| 契約の急かし方 | 「ご家族と相談してください」 | 「今日決めないと値上がり」 |
SECTION 05
困ったときの相談窓口
無料で相談できる公的窓口
| 窓口名 | 電話番号 | できること |
|---|---|---|
| 消費者ホットライン | 188 | 最寄りの消費生活相談窓口を案内。まず最初にここ |
| 国民生活センター | 03-3446-1623 | クーリングオフの具体的な方法、業者との交渉アドバイス |
| 住まいるダイヤル | 0570-016-100 | 住宅リフォーム・太陽光関連の専門相談 |
| 警察(#9110) | #9110 | 悪質な勧誘・脅迫的な営業の相談 |
いずれも相談無料。「188(いやや)」が最も覚えやすく、最寄りの窓口につないでもらえます。
FAQ
よくある質問
SUMMARY
まとめ
冒頭のSさんは、クーリングオフが間に合いました。でも全員が8日以内に気づけるわけではない。最大の防御は「その場で契約しない」。最強の武器は「kW単価を知っている」こと。この2つだけで、訪問販売のトラブルはほぼ防げます。
この記事のポイント
- 電力会社が個別訪問で太陽光を売ることは絶対にない
- 訪問販売のkW単価は40〜50万円。適正は22〜30万円
- 「今日だけ特別価格」は100%ウソ。即日契約は絶対NG
- 契約しても8日以内ならクーリングオフで無条件解約
- 困ったら消費者ホットライン「188」に電話
- 太陽光発電自体は優秀。問題は「買い方」
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