FIP制度とは?FITとの違いと住宅用太陽光への影響【2026年版】

FIP SYSTEM

「FIT制度の次に来る”FIP制度”って何?」

太陽光発電を調べていると、「FIP制度」という言葉に出くわすことがある。FITは知っている。でもFIPは? 自分の家に関係あるの?

結論から言います。住宅用(10kW未満)にはほぼ関係ない。FIP制度は50kW以上の産業用が対象。ただし、FIT制度の「次の世界」を理解しておくと、太陽光の将来像が見えてきます。

FIT vs FIP(30秒でわかる違い)

FIT制度FIP制度
正式名称固定価格買取制度フィードインプレミアム
開始年2012年2022年
売電価格固定(国が決定)変動(市場価格+プレミアム)
対象全規模50kW以上(産業用)
住宅用✅ 対象❌ 対象外
リスクなし(固定価格)市場価格の変動リスクあり

SECTION 01

FIP制度の仕組み

FIT制度は「国が決めた固定価格」で電力会社が買い取る仕組み。シンプルで安心だけど、市場の需給と関係なく価格が固定されるため、電気が余っている時間帯にも高値で買い取るという非効率が生まれていた。

FIP制度はこれを改善するために作られた。仕組みはこう。

FIPの売電収入の計算

FIP収入 = 市場価格(JEPX) + プレミアム(補助額)

プレミアムは「基準価格(国が決める)− 参照価格(市場平均)」で算出。市場価格が高い時は収入が増え、安い時は減る。ただしプレミアムが補助するので完全なゼロにはならない

要するに、FITが「定額給与」ならFIPは「基本給+業績連動ボーナス」。電力需要が高い昼間に売電すれば収入が増え、需要が低い時間帯は減る。市場のニーズに合わせて発電するインセンティブが働く。

なぜFIPに移行する?

再エネの普及が進んだことで、FIT制度の問題点が見えてきた。

  1. 1

    再エネ賦課金の国民負担が増大

    FITの買取費用は再エネ賦課金として全国民が負担(→ 再エネ賦課金とは?)。FIT認定量が増えるほど負担が膨らむ。FIPなら市場連動で負担が適正化される。

  2. 2

    電力市場との連動が不十分

    FITは市場価格に関係なく固定価格で買い取る。需要が低い時間帯に発電しても同じ値段。FIPなら需要に合わせた発電・蓄電が促される。

  3. 3

    再エネの「自立」が必要

    いつまでも国の固定価格に頼るのではなく、市場で競争できる電源に育てる。FIPはその「自立」への橋渡し。

SECTION 02

住宅用太陽光にはどう影響する?

結論:直接的な影響はほぼない。

住宅用(10kW未満)は引き続きFIT制度が適用されます。2026年に設置しても、10年間は固定価格16円/kWhで売電可能。FIPの対象にはなりません。

ただし、間接的な影響は3つあります。

  1. 1

    FIT制度の将来的な廃止の可能性

    FIT制度は2032年度で認定終了が予定されている。住宅用もいずれFIPに移行するか、別の仕組みになる可能性。FITが使える今のうちに設置する方が有利→ 2026年は遅い?)。

  2. 2

    卒FIT後の売電先が多様化

    FIP制度の普及で、電力取引の市場化が進む。卒FIT後の売電先として、新電力やアグリゲーター(電力をまとめて市場に売る事業者)の選択肢が増える可能性。

  3. 3

    蓄電池の価値がさらに上がる

    FIPでは市場価格が高い時間帯に売電する方が得。蓄電池で昼間に貯めて、夕方〜夜の高値の時間帯に放電・売電する使い方が合理的に。将来的に住宅用でもこのような運用が可能になるかもしれない。

電気工事士の視点

FIP制度の話をすると「じゃあFITがなくなる前に急いだ方がいい?」と聞かれますが、焦る必要はない。住宅用は当面FITが続きます。ただ「いつかFITはなくなる」という方向性は間違いない。その時に備えて、売電ではなく自家消費を前提にした設計にしておけば、制度がどう変わっても影響は最小限。自家消費型の太陽光は制度に左右されない強さがあります。

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SECTION 03

FIT・FIP・卒FIT——制度の全体像

住宅用太陽光に関わる制度をまとめます。

制度対象期間売電価格
FIT制度全規模(住宅用含む)10年(住宅用)固定16円/kWh(2024年度)
FIP制度50kW以上20年市場連動+プレミアム
卒FIT後FIT期間終了後自由契約(九電7円等)
自家消費全規模制限なし—(電気代節約)

住宅用で最もメリットが大きいのは「自家消費」。制度に依存せず、電気代が上がるほどメリットが増える。FIT制度の終了に一喜一憂する必要がない、最強の運用方法です。

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SECTION 04

よくある質問(FAQ)

住宅用もFIPに切り替わる?
現時点では住宅用(10kW未満)はFIT制度が継続です。将来的にFITが廃止された場合、住宅用は自家消費型が主流になる見込み。FIPに住宅用が移行する可能性は低い。
FIP制度で収入は増える?減る?
市場価格次第。電力需要が高い時はFITより高い収入が得られる可能性がありますが、需要が低い時は減る。リスクがある分、蓄電池と組み合わせて高値時間帯に売電するなど戦略的な運用が求められます。
FIT制度は本当に2032年で終わる?
2032年度で新規認定が終了する方向で議論されていますが、確定ではありません。ただし縮小の方向性は明確。住宅用FITがいつまで続くかは不透明なので、利用できる今のうちに設置するのが安全です。
アグリゲーターって何?
複数の小規模発電設備や蓄電池をまとめて、電力市場に売電する事業者。FIP制度の普及で注目されています。将来的に住宅用蓄電池の余剰電力をアグリゲーターに売電するVPP(仮想発電所)のビジネスモデルが広がる可能性もあります。
結局、住宅用太陽光は何が一番得?
制度がどう変わっても揺るがないのは自家消費。30円で買う電気を自分で作る。この構造はFITがあってもなくても、FIPになっても変わりません。自家消費率を最大化する設計が最も安全で、最もリターンが大きい。

SUMMARY

まとめ

  • FIP制度は50kW以上の産業用が対象。住宅用には直接関係なし
  • FIPは「市場価格+プレミアム」で売電。固定価格ではなく変動
  • 住宅用は引き続きFIT制度が適用(10年間固定16円/kWh)
  • FIT制度は2032年度で新規認定終了の方向。使えるうちに設置が安全
  • 制度がどう変わっても揺るがないのは自家消費型の運用
  • 自家消費率を最大化する設計 = 制度リスクゼロの最強プラン

FIP制度の登場は「再エネが固定価格の保護から市場競争に移行する」流れの表れ。住宅用にはまだ直接関係ないけど、この流れを知っておくと「なぜ自家消費が大事なのか」がよくわかる。売電に頼る設計は制度リスクがある。自家消費に頼る設計は制度に左右されない。どちらが安全か、答えは明らかです。

電気工事士 緒方より

FIP制度の話は正直、住宅のお客様には「今は関係ないです」とお伝えしています。でもこう付け加えます。「関係ないからこそ、自家消費を前提にした設計にしましょう」と。FITがあるうちは売電で稼げる。FITが終わったら蓄電池で自家消費に切り替える。将来FIPになっても自家消費なら関係ない。この「どう転んでも損しない設計」を最初から組んでおくのがプロの仕事です。

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