福岡県には、住宅用太陽光発電の「県の補助金」がない。
ここで「じゃあ福岡は損なの?」と思った人、早まらないでほしい。福岡市なら市の独自補助金だけで最大50万円。国のDR補助金(最大60万円)と組み合わせれば110万円を超える。一方で北九州市や飯塚市は市の補助金もゼロ。隣の市に引っ越しただけで数十万円の差がつく——それが福岡県の補助金事情です。
この記事では、福岡県内の全市町村の太陽光・蓄電池補助金を、公式サイト(.lg.jp)の1次情報だけを使って一覧にまとめました。「自分の市はいくらもらえるのか」「国の補助金と合わせて最大いくらになるのか」——その答えを、具体的な数字でお伝えします。
📌 令和8年度(2026年度)の補助金について
本記事の金額は、太宰府市を除きR7年度の実績に基づいています。R8年度の正式発表があった市から順次更新していきます。
PREFECTURE SUBSIDY
福岡県に太陽光発電の県レベル補助金はある?
ない。福岡県は住宅用の太陽光・蓄電池に県独自の直接補助金を出していない。
「え、ゼロ?」——はい、ゼロです。神奈川県や東京都のように県(都)が上乗せしてくれる制度は、福岡にはない。だから福岡県で太陽光を導入するなら、「市の補助金」+「国の補助金」の2重取りが最大戦略になる。
ただし、県が何もやっていないわけではない。福岡県は「共同購入事業」という別のアプローチで太陽光の普及を推進しています。
福岡県の共同購入事業「みんなのおうちに太陽光」
補助金ではなく、大量一括発注で導入費用そのものを下げる仕組み。参加者が多いほど1件あたりの価格が安くなるスケールメリット型です。
共同購入事業の概要(R8年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | みんなのおうちに太陽光 |
| 対象 | 福岡県内の住宅に太陽光パネル・蓄電池を設置する個人 |
| 参加登録期間 | 2026年3月26日〜12月31日 |
| 市の補助金との併用 | 併用可能 |
| 費用 | 参加登録は無料。購入義務なし |
※出典:福岡県公式サイト(2026年4月12日確認)
共同購入は補助金とは別枠なので、市の補助金+国のDR補助金+共同購入の値引きを3つ同時に使える。県の直接補助金はなくても、この組み合わせで実質的なコスト削減は十分に可能。
💬 アドバイス
共同購入は「参加登録しても購入義務なし」なのがポイント。とりあえず登録して見積もりを見てから判断できる。ただし施工業者は事務局が選定するため、自分で業者を選びたい人には向かない。補助金と共同購入、どちらのルートが安くなるかは見積もりを比較してみないとわからないので、両方のルートで見積もりを取るのがベストです。
CITY SUBSIDY LIST
福岡県の市区町村でもらえる太陽光補助金はいくら?
福岡市が最大50万円で突出。太宰府市・大野城市は各10万円前後。北九州市・飯塚市はゼロ。市による差が大きい。
「うちの市は補助金が出るの?」——この疑問に答えるために、公式サイトで確認できた全市町村の補助金を一覧にしました。確認できなかった市町村は「未確認」としていますが、制度がないとは限りません。R8年度の発表があった市から順次更新します。
福岡エリア(福岡市・筑紫地区・糸島)
| 市町村 | 太陽光 | 蓄電池 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 福岡市 | 2万円/kW (上限10万円) | 機器費の1/2 (上限40万円) | HEMS+蓄電池等の同時設置が条件。R7は1月26日に予算到達で受付終了。R8未発表 |
| 太宰府市 | 2万円/kW (上限10万円) | 2.5万円/kWh (上限10万円) | ★R8公開済み。5月1日受付開始。エネファーム10万円も |
| 大野城市 | 2万円/kW (上限10万円) | 制度あり (詳細要確認) | 市内業者なら加算5千円/kW。事後申請。R8年3月31日まで受付中 |
| 筑紫野市 | 制度あり (金額要確認) | 制度あり (金額要確認) | 住宅用エコエネルギー導入促進事業。市内業者との契約が条件。事前申請 |
| 春日市 | 公式サイトで確認できず | R8年度の発表があり次第更新 | |
| 糸島市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | 塩害対策エリア。事業者向け補助金は確認済み |
| 那珂川市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | R7実施の情報あり。詳細は公式サイトで確認中 |
北九州エリア(北九州市・行橋・直方・田川)
| 市町村 | 太陽光 | 蓄電池 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 北九州市 | なし | なし | 住宅用はなし。事業者向け「3E-Action応援事業」のみ |
| 行橋市 | 公式サイトで確認できず | R8年度の発表があり次第更新 | |
| 直方市 | 公式サイトで確認できず | R8年度の発表があり次第更新 | |
| 田川市 | 公式サイトで確認できず | R8年度の発表があり次第更新 | |
| 宗像市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | PPA・リース条件ありの情報。詳細確認中 |
筑後エリア(久留米・大牟田・柳川ほか)
| 市町村 | 太陽光 | 蓄電池 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 久留米市 | ZEH新築のみ | ZEHに含む | ZEH化等推進事業。国補助金の交付決定が前提。太陽光単体の補助なし |
| 飯塚市 | なし | なし | 住宅用の太陽光・蓄電池補助金は確認できず |
| 大牟田市 | なし | なし | 補助金なし |
| 柳川市 | 公式サイトで確認できず | R8年度の発表があり次第更新 | |
| 朝倉市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | R7実施の情報あり。詳細確認中 |
| 嘉麻市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | R7実施の情報あり。詳細確認中 |
| みやま市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | R7実施の情報あり。詳細確認中 |
| 八女市 | 制度あり (金額要確認) | 要確認 | R7実施の情報あり。詳細確認中 |
※すべて各自治体公式サイト(.lg.jp)で確認(2026年4月12日時点)。「制度あり(金額要確認)」は公式サイトで補助制度の存在が確認できたが詳細金額が未確認の市町村です。
💬 経験談
補助金を調べていると「うちの市は載っていないけど、本当にないの?」と思うはず。実際、小さな自治体では4月以降に新年度予算が確定してから補助制度を発表するケースが多い。「公式サイトで確認できない」と「制度がない」はイコールじゃない。気になる市は、環境課や生活環境課に直接電話で確認するのが確実です。ただし、問い合わせ先を調べたり複数の市に電話したりする手間を考えると、補助金に詳しい業者にまとめて調べてもらうのが一番早い。
NATIONAL SUBSIDY
福岡県で使える国の太陽光・蓄電池補助金は?
蓄電池のDR補助金が最大60万円。新築ZEHなら「みらいエコ住宅2026」で最大125万円。これは福岡県全域で使える。
県の補助金がない福岡では、国の補助金が頼みの綱——というよりも、国の補助金は全国共通だから、むしろ「市の補助金と国の補助金を確実に両方取る」ことが福岡で最もお得に太陽光を導入する方法です。
DR補助金(蓄電池向け・最大60万円)
正式名称は「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」。蓄電池を設置する個人に対して、容量に応じて最大60万円を補助する制度。ただしR7では開始から約2ヶ月で予算到達して打ち切りになった実績がある。R8年度も実施が見込まれるが、早い者勝ちの性格が強い。
国の主な補助金制度(R8年度見込み)
| 制度名 | 対象 | 金額 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| DR補助金 | 蓄電池 | 最大60万円 | R7は約2ヶ月で終了。早期申請が必須 |
| みらいエコ住宅2026 | ZEH新築等 | 最大125万円 | 子育て世帯等が対象。ハウスメーカー経由で申請 |
| ZEH支援事業 | ZEH新築 | 55万円/戸 | ZEHビルダー経由。みらいエコ住宅との併用不可 |
既築住宅への太陽光+蓄電池の後付けなら、狙うべきはDR補助金の一択。新築でZEH仕様にするなら「みらいエコ住宅2026」か「ZEH支援事業」のどちらかを使う(併用はできない)。
⚠ 注意点
国の補助金は全国の申請者が同じ予算枠を奪い合う。福岡市が予算到達しなくても、国のDR補助金が先に終わる可能性がある。市と国の両方を確実にもらうには、申請スケジュールの逆算が必要です。
SUBSIDY SIMULATION
福岡県で太陽光を入れたら補助金は合計いくらになる?
福岡市なら市+国で最大110万円超。太宰府市でも最大80万円。北九州市は国の60万円のみ。この差は大きい。
「結局、全部合わせていくら?」——一番知りたいのはそこだと思う。太陽光4kW+蓄電池を導入した場合のシミュレーションを、主要市ごとに計算した。
| 市名 | 市の補助金 (太陽光4kW+蓄電池) | 国(DR補助金) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 福岡市 | 太陽光8万円+蓄電池最大40万円 =最大48万円 | 最大60万円 | 最大108万円 |
| 太宰府市 | 太陽光8万円+蓄電池最大10万円 =最大18万円 | 最大60万円 | 最大78万円 |
| 大野城市 | 太陽光8万円(+市内業者加算2万円) =最大10万円 | 最大60万円 | 最大70万円 |
| 久留米市 | ZEH新築のみ(単体補助なし) | 最大60万円 | 最大60万円 (蓄電池のみ) |
| 北九州市 | なし(住宅用補助金なし) | 最大60万円 | 最大60万円 (蓄電池のみ) |
| 飯塚市 | なし | 最大60万円 | 最大60万円 (蓄電池のみ) |
※R7年度実績ベースの試算(太宰府市のみR8)。太陽光4kW・蓄電池設置の場合。実際の金額は設備仕様・申請条件により異なります。DR補助金は蓄電池容量に応じた金額で上限60万円。
💡 投資回収のイメージ(福岡市の場合)
福岡市で太陽光4kW+蓄電池を導入する場合、初期費用は概ね200〜250万円。補助金108万円を差し引くと実質負担は約100〜150万円。福岡市の年間日照時間2,236時間で年間約5,000kWhを発電し、電気代削減と売電で年間約15〜18万円の経済効果が見込める。つまり実質7〜9年で元が取れる計算。パネルの寿命は25〜30年だから、回収後は15年以上にわたって「電気を作るたびに得をし続ける」状態が続く。
北九州市や飯塚市のように市の補助金がなくても、国のDR補助金60万円は使える。さらに県の共同購入事業で導入費用そのものを下げれば、補助金がある市との差をかなり縮められる。「補助金なし=損」と決めつけるのは早い。
💬 注意点
シミュレーションはあくまで目安。実際の補助金額は設備の仕様や申請タイミングで変わる。特にDR補助金は蓄電池のメーカーや容量で細かく金額が決まるうえ、予算が尽きれば即終了。「だいたいこのくらいもらえそうだな」で終わらせず、具体的な見積もりを取って正確な金額を確認するステップが不可欠です。
APPLICATION SCHEDULE
福岡県で太陽光の補助金を確実にもらうスケジュールは?
市の補助金と国のDR補助金、どちらか一方でも取りこぼすと数十万円の損。動き出しは3ヶ月前がベスト。
補助金をフルに活用するには、「書類を揃えて出す」だけじゃ足りない。市の補助金と国の補助金は申請窓口も受付時期も別々。しかも両方とも先着順で予算がなくなったら終わり。福岡市のR7は1月26日に予算到達で打ち切りになった。国のDR補助金もR7は約2ヶ月で終了。
だから「いつ動き出すか」が勝負。以下のスケジュールで動けば、取りこぼしリスクを最小化できる。
- 1
3ヶ月前:見積もり+業者選定
最低3社から相見積もりを取る。補助金の申請代行に対応しているか、BCソーラーのような高変換効率パネルを扱っているかも確認。この段階で共同購入の見積もりも取っておくと比較できる。
- 2
2ヶ月前:申請書類の準備
市の補助金と国のDR補助金は申請書類が異なる。業者に任せるにしても、住民票・納税証明・建物の登記事項証明など、自分で取得する書類がある。不備があると受理されないので、チェックリストを作って1つずつ潰す。
- 3
受付開始直後:市の補助金を申請
先着順の市では「受付初日に出す」が鉄則。福岡市は電子メールと郵送の両方に対応しているが、受信時刻順で受理される。書類不備があると後回しにされるので、完璧な状態で初日に出す。
- 4
国のDR補助金の受付開始直後に申請
DR補助金はSII(環境共創イニシアチブ)が窓口。市とは別に申請が必要。市の補助金と併用可能だが、申請時期がずれることがある。業者が代行してくれるケースが多いので、事前に確認しておく。
- 5
交付決定後:工事着手→完了届提出
市によっては交付決定前の工事着手はNG(大野城市のように事後申請の市もある)。交付決定通知書が届いてから工事に入り、完了後に実績報告書を提出。ここまでやって初めて補助金が振り込まれる。
このスケジュールを自分で管理するのは正直かなり面倒。書類を1枚間違えたら順番を抜かされるし、「市は通ったけど国のDR補助金が間に合わなかった」というケースも珍しくない。補助金申請の実績がある業者に最初から任せる方が、結果的に取りこぼしが少ない。自力で数万円のコストを浮かせようとして、数十万円の補助金を逃すのは本末転倒です。
💬 アドバイス
BCソーラーのパネルは変換効率26.5%、重さが従来の約半分。電極を裏面に配置して光を受ける面積を最大化した設計で、同じ屋根面積でより多くの電力を生み出せる。狭い屋根でも発電量を稼げるので、福岡の住宅街のように敷地が限られる場所では特に効果が大きい。軽量だから築年数が経った屋根にも負担が少ない——こういう情報は比較検討の段階で知っておくと、見積もりの読み方が変わります。
FAQ
福岡県の太陽光補助金でよくある質問
SUMMARY
まとめ:福岡県は県補助金ゼロでも市と国の組み合わせで十分手厚い
県の補助金がないことは弱点ではない。市の補助金と国のDR補助金の2重取りに、共同購入の値引きを加えれば、福岡県で太陽光はしっかり得になる。
福岡県の太陽光補助金ポイント
- 福岡県は住宅用太陽光の県補助金がゼロ。市の補助金+国の2重取りが最大戦略
- 福岡市が突出して手厚い(市だけで最大50万円、国と合わせて110万円超)
- 太宰府市はR8情報が公開済み(5月1日受付開始)。大野城市はR8年3月31日まで受付中
- 北九州市・飯塚市・大牟田市は市の補助金なし → 国のDR補助金+共同購入で対応
- 国のDR補助金は先着順で全国の申請者と奪い合い。R7は約2ヶ月で終了
- 書類不備→順番負け→予算切れ、の3段階で補助金を逃すリスクあり。補助金に詳しい業者に任せるのが確実
福岡県は日照時間2,236時間で太陽光発電に恵まれた土地。県の補助金がないからといって太陽光を諦める理由にはならない。市と国の制度を正しく組み合わせれば、十分な補助金を受けながら導入できる。
ただし、どの補助金がいつまで使えるかは毎年変わる。「検討中」の段階で見積もりだけ先に取っておくのが一番のリスクヘッジ。受付開始と同時に動ける体制を作っておけば、数十万円の取りこぼしを防げます。
福岡県の補助金詳細記事
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